丸木戸マキ「オメガ・メガエラ(1巻)」オススメ!感想

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オトクにBLが読みたい!

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こんにちは!海ホタルです

「インディゴの気分」「ポルノグラファー」でBL作家としても有名な丸木戸マキ先生が一般誌「ITAN」で「オメガバース」を描いています

これから読む人のために言うと一般誌なので、エロや濃厚ラブ方面にはあまり期待はしないほうがいい

でも、むちゃくちゃ面白い作品です

ストーリーは「華麗なる一族のお家騒動愛憎劇」!!!

オメガバース設定がうまく活用されていて、奥様は男!!!!笑!!!

1巻読後終了後の今・・・先が気になって仕方ない感じです

食うか食われるか?の相続争いの設定が好きな人は絶対に読むべし!!

登場人物はいっぱい!

設定も少々複雑!でも!がんばって説明するのでついてきてくださいね!

作品紹介

優れた性とされるα(アルファ)が支配する世界。αを産む宿命を背負うΩ(オメガ)の人生は、αの子供を持てるか否かにかかっていた――。財閥一家である婚家・英(はなぶさ)家で子を生せず疎まれていたΩ・犀門(さいもん)は、一人のΩの少年をαと偽り、英家当主の座を狙わせるのだが…!? 性別による身分社会で最下層の、Ωたちの闘いが始まる…!

オメガバース設定がうまく生きている!

作者様のあとがきで「オメガバースというのはBLで盛り上がっている設定のひとつなんですよー」って一言がありましたが、BL読まない人にとっては「オメガバース?なんやねん?それ?」って感じでしょうね・・・笑

そのため、1巻では、オメガバースの設定を解説するセリフがけっこう入っています

この作でのオメガバース設定はこんな感じ

  • アルファはアルファの子供を持たなければならないと国家安定法により決まりがある
  • そのため、一夫多妻制である(アルファの子どもができるまで妻を娶る。アルファの子供はより多いほうがいい)
  • 子供を産まないオメガには価値がなく「メガエラ」と呼ばれ忌み嫌われる存在である
  • 「メガエラ」は家庭に災厄をも垂らす存在だと言われている
  • BLにあるオメガバースの「運命の番」はこの話の中では都市伝説扱いである。(主人公の犀門(さいもん)は、夫と番って発情期が止まったので、その都市伝説を信じている)

こういう感じです

愛憎劇につながる設定にうまくオメガバース設定を上乗せしています

登場人物はこういう感じです

そして、物語の舞台はこの国の4大財閥の一つ・英家

主人公の犀門(さいもん)(表紙・左の男)は、オメガで運命の番である英家の跡取り息子である征十郎と結婚した

しかし子どもができなかったことで、夫である征十郎は次の妻である玲鴎(レオ・男)を娶った

しかし、玲鴎(レオ)にはオメガの子どもしか生まれなかったので、今度は、獅乃(しの・女)という妻を娶った

そして、獅乃(しの)にアルファの子どもがふたりできた

アルファの子どもが生まれたことで、征十郎は妻を娶ることをやめた

しかし、征十郎の父である英家当主である善治郎は、征十郎の子どもであるアルファに満足していない

長女である麗子はアルファ特有の気の強さと利発さと容姿を持つが、しょせん女で当主にはふさわしないと思っており、麗子の弟である伊織にいたっては、アルファのはずなのに出来が悪く当主にはふさわしくないと考えている

年を取り、床に伏せるようになった善治郎は、跡取り問題のことを考え、ふと、若い頃、自分が外の女に産ませた子供の存在を思い出す

そして、この物語の主人公である犀門(さいもん)に、その子どもを探し出し、その子がアルファであれば、犀門(さいもん)の子供として育てるよう命令をするのです

本来ならば、運命の番である征十郎の愛を一心に受け幸せになるはずだった犀門(さいもん)

しかし、子どもができないという理由だけで、今では、第3夫人扱い

しかも「メガエラ」というレッテルを貼られ、第一夫人で気の強い獅乃からは同じオメガでありながら見下される立場

アルファの子どもさえできれば、征十郎に一番愛される第一夫人へと返り咲くことができる!と、その子供を探し出し出します

しかし、見つかった子供は、スラムのような場所で図太くしたたかに生きるオメガ(表紙・中央)でした

なにがなんでも征十郎に愛される第一夫人の座に返り咲きたい犀門

見つかった子供・間宮(まみや)は、発情期を迎えることでオメガとして虐げられて生きるのが嫌だと思っている

ふたりの利害は一致し、間宮(まみや)をアルファと偽って、英家に連れて帰るのです

1巻の最後では、オメガの子である間宮(まみや)に突如、発情期が訪れてしまうという、むっちゃ、ハラハラするところで「続く」となっています

さすが!丸木戸先生!心理病描写がうまくてゾワリとする面白さ

心理描写がとにかく上手い丸木戸先生

主人公である犀門(さいもん)が、征十郎に愛される人間は自分だけだと語るシーンは、失った愛情にすがりつく痛々しさで溢れています

そして、そのためなら、どんな嘘でもつくという覚悟を「メガエラ」という薄気味悪い象徴を使うことで一層ゾクリとした感じに引き立てています

「メガエラ」は家庭に災厄をもたらす存在だといわれているんですが・・・

この先、「メガエラ」である犀門(さいもん)が、英家にどのような不幸をもたらすのか?むっちゃ楽しみです

BL的展開はありません。

しかし、間宮を英家に連れ帰った夜

これで、自分は征十郎に愛される立場だと主張する犀門が、征十郎を誘惑するシーンはむっちゃドキドキします

アルファの征十郎は「運命の番」などという言葉を信じていないけど、征十郎と番ったことで発情期が止まった犀門(さいもん)は、征十郎を「運命の番」だと信じているのです

 

突然のアルファの子供の出現で怒り狂う第一夫人の獅乃

間宮が現れなければ跡取りだったはずの麗子

出来損ないの伊織は、異母兄弟の鹿世に特別な思い入れがあり

アルファだと偽り英家へと入った間宮は、伊織を目の前にすると、なぜか体が異常に緊張をする

そして、執事のベータである斯波(しば)は、間宮のオメガフェロモンに気づいている

登場人物みんながそれぞれの思惑を持ち、勝つか負けるか?の緊張感を漂わせています

あー・・・コワイ・・・あー・・・面白い・・・ふふ・・・ふふふふ・・・

海ホタルの感想

BLではないんですけど、マンガとして、ほんと面白い作品です

オメガバース設定がこういうふうに活かすことができるんだー!って感動しました

舞台となる英家が政界にもパイプを持っているということで、今後、話が大きく広げられていきそうな予感がします

男も女も関係ないオメガバースという設定を活かしたあらゆる欲が、今後、ドロドロになっていくことに期待したい作品です

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