日野晶「宦官シリーズ」まとめ

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オトクにBLが読みたい!

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こんにちは!海ホタルです

日野晶先生の「宦官シリーズ」のまとめ記事です

冊数が重なってきたので、どれから読んでいいのかわからないって方がいると思います

わたしは、「宦官シリーズ」は、読むのが遅くって

クチコミが高評価だったので、ずっと気にはなっていたんですが・・・

「あそこを切っちゃうんだよ?想像しただけでゾワッとする・・・」って長い間未読だったんですよねー

でも、先月ぐらいかな?

なにかのキャンペーンでお安くなっているのを見つけたんですよ

それで「えいやっ!」って一気買いしちゃいましたー!!

そしたら、悲壮感がそれほどなく、楽しく読めるBLでした

では!「宦官シリーズ」が、どんなお話なのかを紹介していきたいと思います

「宦官シリーズ」の世界がまるっとわかる無料配信あります

「宦官シリーズ」の設定などを紹介

シリーズによってカップルが変わります

「宦官」キーワードでつながっています

各話の間に「宦官」についての豆知識が挟まれるのですが、これが、むちゃくちゃ面白い

当時の中国の人たちの性欲への興味と強さがよくわかる!!

例えば・・・

中国では男色、すなわち男性同士の同性愛は六町(222年~)より始まり、貴族社会を中心にきわめて重宝された。誰もが女色より男色を好んで、大勢の夫婦が離婚した。と史書に書かれているほどである

え?離婚って・・・それほどー!?と驚き!!!

もうね!豆知識は、ほんとーに、興味津々で読ませてもらいましたー!

女でも男でもない宦官は、男からも女からも愛し愛される性を持っていたようです

竿で感じることはできないけれど・・・・でも、人工的に作られた第三の性?って思うと・・・ちょっとドキドキしますよね!

大昔に習った歴史の授業だったかなー?

「宦官」が国を滅ぼしたって習ったのを覚えているんですが、それを思い出しちゃいました

このシリーズ、紆余曲折を経て皇族に寵愛を受けるというのが面白いところなのですが、相手が皇帝ということで受け以外の相手がいると匂わす表現が時々あったり、その逆の表現もあります

一棒一穴主義の方はちょっと心して読むことをおすすめします☆

でもでも、どの作品もドラマチックさを備えたちょっと一捻りきいた面白さがすてきな作品なんです

シリーズ1作め「皇帝と宦官」

2016年10月8日に発売のシリーズ1作めです

こちらのコミックには2カップルが収録されています

カップル1組目「皇帝:泰藍(タイエン)✕宦官:海燕(カイエン)」

海燕(カイエン)
無邪気で純粋でかなりおバカな宦官。ダメっ子で、出世欲はない。けれど、自分に正直なところが愛されている。貧しくて食べるために宦官になった

この作品の面白さは、カイエンの持つおバカさと子供のような邪心のなさ。なのに、ちゃんとエロいっていうところ!!

身分をしらなかったとはいえ、皇帝を名前呼びしちゃってる!

皇帝にキスをされて「俺ってキスとか裸で触られたりとか、ちょっと苦手なんだけど、タイエン(←皇帝)はオエッてしなかった!すごい!」(←ちょっとおバカな子風によんでください)とキラキラしながら感動しちゃう姿に、皇帝も「もう何がどう無礼なのかもわからん」と呆れています

ベッドの中で、皇帝が「女には見えんが・・・男にも見えぬ」というんですが、そのセリフに宦官という性の魅力がよく表されていますね!

ちょっとショタ要素も含まれているのもポイント!

邪魔者も現れ、カイエンを失ったと勘違いした皇帝のショックな表情には胸が痛かったです

地雷要素としては、カイエンが別の宦官にエロいことをされるシーンがあります。けれど、カイエンの明るさから痛みはありません。

短いながらも、山あり、谷ありの展開で読み応えがあったし、身分の低いカイエンが皇帝の寵愛を受けるという夢のある作品なのです

カップル2組目「文昌(ブンショウ)✕麗琳(レイリン)」

麗琳(レイリン)
良家の息子だが家のさらなる繁栄のために宦官にさせられた。いい家の出なので、とにかくプライドが高くて、「宦官」になったことを惨めに思っていて、出世欲がある。

歌や劇を披露する学芸官であるレイリン

花形役者として人気があります

だから、そこそこお金があり家も買えちゃう宦官なのですが、カイエンのことが好きで、皇帝からさらって自分の契兄弟にしようとします(←なんつーおそろしいことを!)

契兄弟とは、「結婚」という意味があるようなんですね

皇帝に寵愛を受けている男をさらって、結婚しようなんて・・・

この子・・・すっごい浅はかで下心まるみえの野心家の美人さんなんです・・・

そして、罪人となるところを、皇太子であるブンショウに拾われて匿われるのです

立身出世が大好きなレイリンは「皇太子の愛人」になれると浮かれるのですが、愛人ではなく、皇太子が宦官ばかりをあつめたハーレムの一員として「犬」扱いされてしまう

この場合の「犬」というのは、皇太子の性奴隷みたいな感じです

ブンショウからレイリンへの愛がちょっとわかりづらかった作品なんですが(いろんな事情があるとはいえ、途中は犬扱いだしね!)、皇帝にさからってまで匿うんですから、それ相応に、愛していると思われます

個人的には、レイリンの浅はかさを「あれはそういうところが可愛いのだ」という皇太子のセリフが好きです

権力のある男だから言えるセリフですよね!

最初は、このプライドが高くておバカなレイリンのことがあまり好きじゃなかったんですけど・・・この子、プライドが高すぎて、残念すぎて、ある意味、いい味だしてるんですよね

まるで嫌味な小姑みたいな感じ!笑!

電子のみの番外編「偽りの宦官 」

宦官の長:楊寧(ヤンネイ)✕宦官:馬 士良(マ シリョウ)

馬 士良(マ シリョウ)
異民族のハーフ。生まれは娼館で、食べるために宦官になった
出世欲はある

2017年6月1日配信スタートの「番外編」です

攻めも皇族ではありません。

1巻で出てきたレイリンの叔父が主人公です

ちゃんとした家の出で妻もいる身だったのですが、冤罪で宮刑を受け宦官の長となる攻め

そこで出会った馬 士良というハーフの宦官に惹かれ、華やかな舞台に出ることを交換条件に夜伽を命じるというお話

見どころは、素直に「好き」だと言えないヤンネイの不器用さですかね?

でも、貴族に馬 士良を所望されたら差し出さなければならないって立場ゆえに「好き」とは言えないんですよ・・・

ふたりが強く結びあってのハピエン!・・・という内容ではないから、満腹感はないんですが、この時代の生き辛さみたいなものを感じることのできる作品です

こちらには、「宦官」についての詳しい説明が最後についています

シリーズ2作め「帝國の宦官」

第二皇子:右弦(ウゲン)✕ビジャン

ビジャン
中国に敵対する帝国の兵士。表面上は、捕虜として捕まえたことで宮刑を命じられ宦官になった。実は、皇子が後宮に入れたいがために、宦官にした
  • 1巻は、2017年8月10日発売
  • 2巻は、2019年10月10日発売
ビジャンは中国の王族と敵対する部族の兵士

けれど、捕虜として捕まり、去勢されて宦官となってしまう

そして、皇子にエロいことをされてしまう

兵士としてのプライドもあるビジャン・・・

皇子に反撃にでるのですが

それに反して皇子は快楽で落とす気満々で!

こちらの作品は、ふたりの気持ちがぐちゃぐちゃに入り乱れるはじめての描写にとてもコーフンしました

けど、このビジャン、適応能力と柔軟性を持ち合わせているようで、けっこう、早い段階で皇子と蜜月を迎えて、ところかまわずラブラブイチャイチャするようになっちゃう!

見どころは、受けのビジャンが兵士らしく立派な体躯を持っているってところ

でも、皇子を喜ばせようとエロい格好して閨で待っていたりしてさ!

積極的な受けと受けのことが大好きな攻めが楽しめる作品です

再会BL要素も含まれており、皇子からビジャンへの執着愛がすばらしい!!

シリーズ3作目「傾国の宦官」

皇帝の弟:泰山(タイザン)✕皇帝の愛人:虞淵(グエン)

虞淵(グエン)
皇帝の愛人。皇帝をたぶらかし、民衆から富をしぼりとり、国を滅亡に導く毒夫。しかし、実は・・・

表紙の受けが完全に女性でBLにはまったく見えないというこの作品

どう見ても・・・女やん・・・というビジュアルの持ち主のグエンは皇帝を淫欲で誑かし、国を滅亡へと導く毒夫です

(ビジュアルだけでなく、性格も「気の強い女」っぽいです!!)

この作品は、ドラマチックな歴史的恋愛ものが好きな人にはたまらん作品だと思います

お互いの立場を知らずに惹かれ合ったタイザンとグエン

使命のため冷酷に生き、そのビジュアルで男を落とすことをゲームのように思っていたグエンが隠し持っていた無垢な部分がタイザンとの出会いでどんどんむき出しになっていってしまう

皇帝を淫欲でたぶらかす毒蛇のような目をするグエンが、タイザン相手にどんどん乙女のようになってしまう流れががなんともドラマチックな作品なのです

あるあるBL設定をどんどん裏切る展開は読む人を選ぶ作品かもしれません

でも、どういう展開をしていくのか?全く先の見えない展開を楽しめるBL作品です

海ホタルのまとめ

どの作品も、宦官という生き物そのものが持つ欲の深さや色恋事情から巻き起こる淫靡な宮廷ドラマを楽しめる作品となっています

各話の間にはさまっている「宦官豆知識」はほんと面白いです

あと、どの作品もとってもドラマチック!

長い歴史を持つ中国王朝を舞台に、わたしたちの日常からかけ離れた華やかで毒のある世界が楽しめます

そして、作者様のシリアスになりきれないコミカルさもいいです

重い設定が、そこまで重くならず、どんなつらい展開になってもハピエンを信じて読み進めることができます

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