悲壮感漂うオメガがハピエンになるBLが好きな方に!「神さま、どうか手をとって」

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オトクにBLが読みたい!

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こんにちは!海ホタルです

最近は、オメガバースでもコミカルな作品が増えてきました!

それはそれで楽しいのですが、個人的には、やはり、不条理なオメガバースの世界で不幸な目にあうオメガが幸せになるお話が大好きです

こちらの作品は、そういう私の嗜好にドはまり!!!

玩具扱いされながらも、フェロモンを出す自分が悪いと自分を責めて、なおかつ、神様を健気に信じる主人公のオメガがかわいそうすぎた・・・涙

ほんと、最後、ハピエンになってくれてよかった~!

すごく素敵なお話だったので紹介したいと思います

悲壮感漂うオメガが登場する作品には人によっては地雷要素も含まれるので!

ぜひ!参考にしてくださいね!

作品紹介

――ヒトを惑わす魔女忌み嫌われるΩ(オメガ)
宮廷を追放された没落貴族の嫡子・レオンは、放蕩の限りを尽くす父を毛嫌いしている。
ある日、その父親が古びた水車小屋で「犬」を飼い始めた。
興味本位で見に行ってみると、そこにいたのは鎖に繋がれた「少年」だった。
父の所有物と理解していながらもレオンは少年に惹かれてしまう。
激動の時代で生きる男達の純愛模様を大ボリュームで描き上げたドラマティックな異色作。

「神さま、どうか手をとって」のここが面白い

「オメガ」は「魔女」?信仰深い時代背景が絶妙にマッチしたオメガバース

中世ヨーロッパを思わせる時代背景・・・

貴族や宮廷などが登場する世界観・・・

物語のはじまりは、まるで、誰かが回想を語るかのような意味深な出だしぶり・・・

読み進めていくと、宮廷を追われた好色で節操なしのクズな主を持つアンダーウッド家が舞台のようで・・・

クズ主が屋敷の外にある水車小屋で犬を囲い始めたと聞いた息子のレオン

息子のレオンは、自分の母親を苦しめた好色な父親のことを心底嫌っていて、父親の犬をひと目見てやろうと小屋に近づく

すると、その小屋からなんとも甘美な匂いがして・・・

匂いに当てられフラフラ状態で小屋を覗くレオン

そこにはまだ幼い15歳くらいの少年と自分の父親がまぐわっている姿が!

父親は少年に首輪をつけ、暴力的な言葉をあびせ無理やり組み伏せていて・・・

少年は涙目になって「ごめんなさい・・・神様・・・」と泣いている

節操なしの父親を持ったがゆえ、肉欲に流されまいと正しく生きようとするレオンの中に生まれる熱

自分の中にわきあがる熱に困惑し、動揺し、頭を整理しようとその場を離れる

 

そして、翌日、弟から、多くの人を惑わす魔女の話を聞いたレオン

魔女を目の前にすると、悪魔に憑かれたように色欲に溺れるそうで・・・

それを聞いたレオンは、昨夜見た、森の小屋にいた少年は「魔女」なのだと結論付ける

魔女を退治しようと父親がいない隙をねらい小屋へ行くレオン

しかし、そこにいたのは魔女ではなく、自分は神様に嫌われたからひどい目にあっても仕方ないんです・・・と語る悲しい目の少年がいたのです

レオンは、この少年を助けたいと思い、父親の手から逃してやる約束するのです

 

はい・・・・

オメガバースBLなので、察しがいい方ならわかると思いますが、この少年はオメガで、少年の匂いに発情するレオンはアルファなのです

この世界では、人々にオメガバースの知識がありません

それゆえ、アルファを惑わせるオメガが「魔女」として扱われている

オメガバースの黎明期の時代なのか?「魔女狩り」と「オメガ」が妙にマッチしているのが面白い

 

そして、この後、町で人々を惑わす男(オメガ)が、町中の人間に「魔女」と責め立てられ自害をするシーンが入ります

オメガバースものなのに・・・オメガバースという知識がない人々・・・

「魔女」として町中の人々に忌み嫌われるオメガは、まさに逃げ場がない状態なのです

ほんと、自害するしかないというほど追い詰められていく様が、なんとも痛々しくてつらい・・・

 

レオンは父親が囲っているオメガを解放すると誓う

そして、オメガの少年にとって、レオンは「神様」のような存在になるのです

レオンとオメガの少年は思いを通じ合わせていきますが、父親がそれを許すはずがなく!

窮地にたたされてしまうのです

弟の存在がむちゃくちゃ意味ありげでよかった!

好色なクズ男の父親と、その父親が飼っているオメガの少年

そして、そのオメガの少年を自由にしたいと思うレオン

この物語では、この主要人物3人のほかに、レオンの弟・エリオットが絡んできます

嫡子であるレオンと、庶子のエリオット

エリオットはレオンのことを快く思っていません

二人の間には正妻の子と、愛人の子という大きな隔たりがあるわけです

しかし、父親を欺く以上、エリオットは味方につけるべき人間で、レオンはエリオットを頼ることになる

エリオットはレオンに協力する様子を見せますが、どうも、腹の底がわからない

読んでいて、エリオットがいつ裏切るのかと、ずっとハラハラさせられっぱなしで!

そこも面白かったです

エリオットとレオンの兄弟の確執部分にも注目してほしいですね!

ラストはハピエン!

途中、かなりハラハラしたんですが、最後は、ちゃんとハピエンで、むちゃくちゃよかった!

けれど・・・

レオンとオメガの少年は幸せになるのですが、そのふたりの幸せな姿が見れないラストなのです・・・

これは、スタート部分で「誰かの回想のような出だしで・・・」と言った部分がラストで生きてくるんですね

レオンとオメガの少年ではない、第三者視点で終わっています

ここがねー・・・読む人のよっては、レオンとオメガの少年の幸せな姿を見て終わってほしかった!って思っちゃうかも・・・

わたしも、ぶっちゃけ、レオンとオメガの少年が幸せに暮らしている姿がむちゃくちゃ見たかった!!

でも、この終わり方は、終わり方で、いろいろ妄想できる部分が残ってて、夢があると思います

レオンとオメガの少年からの手紙・・・ほんと見ていて、胸がじーーーんってなる・・・

物語の終わりから数年後まで妄想が広がる素敵なラストです

海ホタルの感想まとめ

画がとても美しくて・・・

オメガの少年の目から涙がこぼれ落ちるシーンとか・・・

瞳の美しさに本当にクラクラしました

特に、オメガである少年が、「俺・・・誰も巻き込まなくていいんだ・・・」と泣くシーンは・・・彼が不特定多数のアルファを引き付けるフェロモンから解き放たれたように見えて感動しました・・・

まだ幼いオメガの少年がおっさんに犯されるシーンなどは、痛々しかったけど・・・

だからこそ、最後のハピエンの感動も大きかったです

オメガバースですが、エロ目的で読む作品ではないです!!

でもでも、とても感動できる作品

素敵な作品なので・・・ぜひ、試し読みしてみて!

試し読みはこちらから

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