この気持ちに名前をつけるとしたら・・・「私の少年 3巻」高野ひと深

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オトクにBLが読みたい!

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本日はBL作品のご紹介ではありません。

「私の少年 3巻」が発売されましたので、全力を出してオススメしたいと思います。

「このマンガがすごい!2017〈オトコ編〉第2位」に輝いた作品です。

しかーーーーし!!!!

わたしは、なぜ、この作品が青年誌である月刊アクションで掲載されているのかが、未だ、納得がいっていません!

これぞ、大人女子が読んで、主人公の小学生真修のかわいさにクラクラして癒されるマンガではないのか?!と日々思っています。

でもね、この作品が、女性向けの漫画雑誌で連載されていたとしたら、ここまで話題になっているかはかなり微妙とも思っています

月刊アクションでの連載だからこそ、ここまで様々な雑誌で取り上げられ話題になり55万部突破の人気コミックとなったと思っています・・・(私、少年誌、青年誌の方が売れている!というイメージがありますので・・・)

前置きが長くなりましたが、いろいろ煮詰まっている大人女性にこそ読んでほしいコミックです。

では、感想に行ってみよう!!

只今、Renta!さんにて、1巻が無料配信中です!!

 
「私の少年 1巻」
スポーツメーカーに勤める30歳、多和田聡子は夜の公園で12歳の美しい少年、早見真修と出会う。元恋人からの残酷な仕打ち、家族の高圧と無関心。それぞれが抱える孤独に触れた二人は互いを必要なものと感じていく。

作品紹介

登場人物&あらすじ

詳しい登場人物は、公式ホームページを御覧ください。

30歳OLと12歳小学生。真修と離れる決意をした聡子だったが「聡子さんにあいたかった」という真修の言葉で自分の感情に気付く。二人で過ごす時間がずっと続いてほしい、そう願う聡子は真修の家族と対峙することになる――。

引用:アマゾンより

 

「私の少年 3巻」のここが面白い

まずは、2巻までの、簡単な話の流れだよ!!

このコミックの第一話が、私の愛読雑誌である「ダ・ヴィンチ」で、「まんが史上最も美しい第1話だ」と紹介されていますが、目が肥えていないわたしは、「まんが史上」はさすがに言い過ぎではないかと、密かに思っています。てへ!!

まあ、私、古い昔話をいえば「ツイン・ピークス」の「世界で 一番美しい死体」という煽りもいまいちピンときませんでしたので、私の審美眼などは全く当てになりません・・・

そんな見る目がない私でも、グイグイ、このお話に入り込んでしまうのは、主人公であるOLである30歳の聡子の気持ちに死ぬほど共感を覚えるからです。

このコミックの主人公の聡子は、見た目も性格もさっぱりしているように周囲から見られていますが、心の中にはある孤独を抱えています。

その孤独は、女性の30歳前後であれば誰もが一度は抱える不安なんですよね

自分の30歳の時を思い出しても、カレシがおらず、会社と家の往復の毎日にクタクタで、疲れ切っていた思い出しかありません。

理不尽な顧客に無理難題に対応できない自分の無力さに凹み、だからといって結婚するような相手もおらず・・・大人にもなりきれないのに子供でもいられない・・・自分の立ち位置が見えなくなる不安定な年齢なんですね。

自分自身が空っぽさのような感覚に不安で泣きたい毎日を送っていました。

この物語は、30歳独身でカレシもおらず、仕事場と家の往復という刺激のない毎日を送っているOLの聡子と、家庭に何かしらの事情を抱え、サイズの合っていない服をきて、夜の公園でサッカーの練習をしている美少年・真修(ましゅう)が出会うところから始まります。

真修のサッカーの練習につきあうことになった聡子は、彼に懐かれます。

聡子にとって彼と過ごす時間はとても心休まり楽しい時間となるのですが、同時に、なにも悪いことなどしていないけど、どんどん親しくなっていく関係性に、自分の中の世間体というモラルが黄色信号を点滅しているような感覚に苦しむことになります。

そして、ついに、聡子と一緒にいたい真修が家族に嘘をついてまで聡子といる時間を作ろうとした姿を見た時、「これ以上、自分に懐かせてはいけない」と、心にもない嘘をついて、真修を自分から遠ざけようとします。

しかし、少年真修は、そんな大人の事情などわかりません

涙を流し、「聡子さんに会いたかった」と泣くのです・・・

ブフッ!!

あ・・・すみません・・・思わず鼻血が・・・(ふきふきふき・・・)

もう・・・もう・・・この美しい少年の涙を拒絶できる三十路女がいるでしょうか?(あ・・・話が盛り上がっていますので、ここで、オマエは三十路じゃないだろ?というつっこみはおやめ下さい・・・)

そんな風に涙を流す真修を結局手放せず聡子は抱きしめてしまうのです。

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出典:「私の少年 2巻」より

 

3巻では、いよいよ、真修の父と対峙することになる聡子

真修の家には、真修には似ていない弟と父親がいます。(お母さんは亡くなっているのですが、これまた、真修には全く似ていない・・・)

2巻を読んだ時点では、実は、真修だけ血の繋がりがなくてネグレスト状態なのでは・・・と心配しましたが、どうやら、違うようです。

金曜日の夜に、自分の息子が、全く知らない赤の他人である聡子にサッカーを教えてもらっていると知った父親は、聡子に「一体、誰だかわからないような方から これ以上何かを話して頂いても 状況がまたよくわからなくなるだけですので…(※要約)」と父親らしい対応をしてきます。

まあ、これは当たり前ですよね・・・見ず知らずの赤の他人が自分の子供と定期的に遊んでいるって、この上なく気持ち悪い・・・親であれば、二度と会ってほしくないですよね。

そんな父親相手に、聡子は、大人として対応をすることで理解を得ようとがんばります。

どう対応すれば、安心して任せてもらえる大人と見られるのか、言葉を選ぶ姿は、読んでて応援したくなるシーンです。

10代、20代では、年齢を重ねれば勝手に大人になると思っていたけど、そうじゃないですよね。聡子は、まだ、子供と大人の境目にいる三十女なんですよ。

言葉の選び方次第で、相手が味方にも敵にもなることがわかっている聡子は、真修の父親から、許可を得ることができ、ある種の達成感を感じるのです。

 

穏やかな時間は長くは続かない。別れはある日突然に起こる

真修と会うことを父親に許可をもらった聡子は、それから、真修と過ごす時間をより楽しいものにできるようがんばります。ふたりで月を見上げながらラムネを飲むシーンは、ほんとにすてきです!!

聡子は真修と過ごすことで、幼い頃の自分も癒やされていくんですね!!

けど、結局、真修の父親から聡子のいる会社にクレームが入ります。

ほんと、この父親、許せん!!

って、読む人、全てがそう思うシーンです。真修のことを、忙しすぎて手を掛けられないくせに、なぜ、会社相手にクレームを入れる!?

直接、聡子に言えよ!!って、誰もが思うはず!!

こうして、聡子の転勤が決まり、あっさり、真修との幸せな時間が終わってしまうのです・・・

「自分の方があの子からたくさんのものをもらった」と聡子が語るシーンは、涙なしでは読めません・・・

わたしも子育てしているから言えることですが、「してあげる。」「やってあげる。」って気持ちには、年齢は関係ないんですよね・・・

子供である真修から聡子がもらったもの。それは、美しく尊く儚く・・・幸せでかけがえのない時間そのものだったんかもしれません。

 

小さいながらも、一生懸命!全身で聡子が好き!そんな真修がかわいすぎる

聡子は自分の孤独を満たしてくれる存在として年下である真修を必要としているんですけど、その感情になにか名前をつけるとしたら・・・それは、なんて表現するばいいんでしょうね。母性と似ているようで母性とは、また別物のような気がします。

真修の方は、これは、ある意味、初恋と言ってもいいんじゃないでしょうか?

父親に構ってもらえず、孤独だった少年。

そんな時に、やさしくしてくれた年上のキレイなお姉さん。

聡子が何も言わず自分の前から消えてしまい、聡子の電話に涙を流しながらメッセージを何度も残すんですよ。

笑ったり、泣いたり、赤くなったり・・・全身で聡子のことが好きって言っている、この子の全てが愛おしくなります。

だからね・・・ほんと、真修の涙が流すシーンはつらい。読んでてつらいんだよね・・・

 

最後の最後に救いが見えて、次巻に続く!!

30歳と12歳・・・18歳も年の差があるふたり。

悲しい別れのこの後、どうなっちゃうの!?と思っていたら、最後の最後に、成長した真修と聡子は再会する所で次巻に続いています。

あの、かわいかった真修が、中学生になってしまったーーーー!!!!

わーーーー!!!!

中学生真修、後光がさしているよー!!!

小学生の頃の面影を残したまま、あどけない感じの美少年のままだよ!!!

でもでもでも!わたし、小学生真修がいい!!

うわーーーん!!小学生真修を返してーーーー!!!

3巻の「おまけのおまけ」マンガで、「私の少年」担当のH澤さんが「私の少年」サイドストーリー「小学生真修ものがたり」を提案してくれていますが、もう、ぜひ、それ読みたい!!読みたいです!!どこに行けば読めますか?

中学生の真修もかわいいよ!!かわいいけど、小学生のピュアさとは、また別物じゃん!!

くうううううう・・・・・・

そういうわけで、3巻の最後で、真修は中学生に成長しちゃいました。

 

まとめ

聡子と真修の今後も気になりますが、聡子の元カレの椎川も気にる存在です。椎川、彼女いるのに、やたら聡子に絡んでくるんだもん・・・まだ聡子に未練があるのかなー?って思っちゃうけど、どうなんだろう?

高野先生の巻末の「おまけのおまけ」まんがを読むと、全体の構成はすでに決まって描いている感じですね。

退屈な毎日を刺激的にしてくれるドラマなんて必要ないと思っている聡子にこれからどんなドラマが訪れるのか・・・

4巻の発売が、今から楽しみです!!

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