こんにちは!海ホタルです
ついに完結しましたね!
いやー・・・ほんと、なんて言っていいのか・・・
最後に育郎と蘭蔵の笑顔が見れたのが救いだわ!と思いつつ・・・
飯田さんと大学時代に関係を持っていたら、また違うラストがあったのかもしれないのにという無念さとか・・・
最後、典彦泣いちゃって・・・西浦のことズブズブ刺してたメンヘラ野郎の面影はどこに行ったんだよ!?という苛立ちとか・・・
やっぱり育郎は天使!などと、心の中がぐちゃぐちゃ状態です
これ・・・メリバですよねー?
まだ感情が複雑に入り乱れているのですが、紹介したいと思います
作品紹介
炎の中で共に逝こうとした典彦と育郎。しかし、育郎が義兄・蘭蔵に助け出され、二人の心中は失敗した。
育郎は、大学の同級生・飯田に保護され東京へ。典彦とは炎の中で別れ、それきり離れ離れとなった。
かつて育郎に好意を寄せていた飯田は、傷ついた友をやさしく気遣い、兄弟ごと東京の自宅へ住まわせた。二人は、穏やかで真っ当な生活を送る日々に。
だが、典彦と別れ別れになったその日から育郎の心は空っぽなまま。
心も体も食い荒らすような愛され方に傷ついたはずだったが、典彦の不在に、育郎の心はーーー?
「蟷螂の檻 5巻」のここが面白い
このラストを許していいのか?もんもん・・・
典彦と心中をしようとした育郎
だけど、蘭蔵が育郎を連れて行ってしまう
燃え盛る屋敷、取り残された典彦が、育郎を追って1歩踏み出す絵が怖すぎる
しかも、そのあと、典彦を助けた西浦を刺しまくっとる!!!
そこまでの狂気を見せた典彦なのですが・・・
最後の最後は、育郎に受け入れてもらって涙を流す
いや・・・泣くのはずるいやろー
わたし、純粋な育郎を追い詰めていく典彦のことが好きじゃなかったんですが、こんな涙をみせられたら憎み切れないですよねー
この涙は、自分という業の深い人間を育郎が受け入れてくれたことへの安堵の涙なのかなー
こうして典彦の罪が問われないままラストを迎えます
そこの部分に悶々とする方もいそう
典彦の愛は、究極すぎて、読んでて胸が何度もえぐられました
でも、主人公である育郎は、きっと幸せみたい!
育郎ファンにとっては、育郎が幸せならば仕方ないわ・・・って気持ちになります
典彦に振り回された不憫な脇キャラたち
口コミを読んでて、育郎と典彦の関係を「不倫」と表現している方がいて、そこで初めて、「あ・・・このふたりって不倫なんだ」と気づきました
結婚してからずっと夫に不倫をされてきたさちこが、本当に不憫でたまりません
典彦にもひどい目にあわされたし、わたしだったら、離婚です!
でも、頭がかしこいさちこは、目に見えない部分にも目を向けて育郎がかかえる問題を解決しようとがんばります
なのに・・・なにひとつ報われず・・・涙
物語は、育郎と典彦が失踪してから10年後も描かれていますが、さちこってば、負債だらけだった育郎の会社を継いでいるんですよ
社会人としては一応成功している?って感じでしたが、女性としての幸せを手に入れているかどうかがわからないくて・・・
さちこを支えてくれる人がいるのか?と心配を残したまま終わってしまいました
そして、育郎の大学時代の友人の飯田
飯田は「育郎の笑顔が見たかった。」と言っていますが、これが、典彦といい感じで対比していて面白かったです
普通は、好きな人の笑顔が見たいものなんですよ。
相手の幸せが自分の幸せになる。好きな人といると喜びが増えていく・・・
しかし、典彦の愛は、相手のすべてを自分のものにしたいと自分勝手なもの
大学時代、育郎が飯田といい感じになっていれば・・・とつい考えちゃいます
でも、この時にはすでに育郎の世界は典彦で埋まっていたからなー
何度考えても、飯田が入り込む隙がない・・・涙
飯田は、ふたりの失踪後も、ずっと育郎のことを探し続けて・・・・
10年間、彼女とか作らなかったのかしら?子供は?妻は?って考えちゃいます
そして!一番不憫だった西浦!
西浦は、確かに、鬱屈した感情を自分の中に持っている男ですが、刑務所に入るほどの男ではないはず・・・
典彦に騙されて罪を犯してしまった不憫な男です
刑務所から出てきた西浦を待っていたのが蘭蔵
蘭蔵が西浦の笑いかけるシーンは、胸にグッときましたね
そして、最後に蘭蔵・・・
幼少期の蘭蔵って、本当に不憫な境遇なんですけど、そこの部分は、あまり触れられていません
これは蘭蔵が知的障害があるから、父親になにをされていたのかわかってなかったってことなんでしょうか?
そんな蘭蔵ですが、弟の育郎のことを守らなきゃって気持ちをすごく持っているんです
その姿は、小さい子が小さい弟を一生懸命に守るって感じで、読んでて胸が絞めつけられました
蘭蔵も育郎も、両親からの虐待被害者なんですよね
もっと、ふたりでその苦しみを分け合えばよかったのにねって考えちゃいます
海ホタルの感想まとめ
まだ、いろいろと気持ちが追いついていませんので支離滅裂な紹介になってしまいました
ちなみに、わたし、同日配信された同人誌を読んでから、コミックを1巻から読み直したのです
同人誌「蟷螂の檻 わたしの坊っちゃんがかわいすぎる」では、典彦と育郎のエロターンが延々と描かれていますが、すべて典彦視点になっていて、典彦がどれだけ育郎のことが大好きかってことが、コミカルなセリフで楽しめる内容になっています
この同人誌を読んでから、コミックを読み直すと、典彦は育郎のことが好きで好きで、もう、自分のことしか見えないようにしたかったんだなーって思ってしまって・・・
一番きつかった3巻の性接待シーンも、典彦なりに育郎を追い詰める手段だったんだなーって考えてしまいます
あとね・・・育郎は快感に弱すぎる!(笑)
本編を読むと、典彦に一方的に快楽を教えこんだって感じがあったんですが、同人誌を読むと、育郎が快楽に弱いから、ここまでズブズブに典彦にのめりこんでしまったんだなーって思ってしまいました
そこは、少年時代に、親に愛されなかったことも影響しているのかもしれませんね
最後、育郎が典彦を許したのは、幼いころさびしかった自分を救ってくれた唯一の相手で、育郎にとって、典彦が世界のすべてとなっていた部分も大きいのかも
そう考えると、典彦の調教は成功した!って思っちゃう
しかし育郎が許しても、典彦は、たくさんの人を傷つけていますので・・・
その他の人たちは典彦を許していません!
ふたりだけの愛の逃避行というロマンチックな終わり方をしていますが、過去の罪をすべてなかったことにして、今頃、ふたりでエッチしてるんだろうなーって思っちゃう(笑)
「ふたりを許すことはできない。」というさちこのセリフが「人としての道」として残されていたのもよかったです
本当に奥が深い作品でした
数年後に読み返すと、また違う視点に気づきそう!
読み応えのあるゾクッとするほどのエロスをお求めの方は、ぜひ、試し読みをチェックしてみてね!
試し読みはこちらから