「365+1」「愛しのいばら姫」凪良ゆう

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オトクにBLが読みたい!

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こんにちは!!海ホタルです!!今日は、前から書きたかった人気BL小説作品のレビューです!!

「愛しのいばら姫」は「365+1」のスピンオフ作品となっているので、一気にレビューを書いちゃいます

読む順番としては「365+1」のほうが先のほうが正しい・・・けど、わたしは、スピンオフであることを知らずに「愛しのいばら姫」から読んじゃったの・・・

でも、私の性格的にはそれで大正解だった!!「愛しのいばら姫」の主人公の美山は「365+1」では、嫌なやつすぎて・・・「365+1」から読んでいたら、もしかして、「愛しのいばら姫」は読まなかったかもしれない・・・そんな嫌なやつが主人公ってどんな話なん?って思うでしょ?

思った方は、ぜひ、このまま読み進めてちょーだいねー!!

365+1

作品紹介

初めての恋で、初めての恋人で、初めての失恋。 恋人同士の紺と綾野は、上京し共に夢を追うはずだった。 けれど母親が倒れ、綾野は地元に残ることに。 距離が離れてもふたりの仲は揺らがない、そう思っていた。 なのにいつしか綾野は、自分の変わり映えしない日常に焦りを感じ始める。 そして、久しぶりに帰省した紺に“変わらずに待っている安心感”を求められたことで、綾野が感じていたふたりの間の亀裂は決定的になり──。

引用:アマゾンより

 

登場人物

「攻」紺宗之
東京で働く人気スタイリストのアシスタント 24歳
「受」綾野里久
紺と遠距離恋愛中。地元に残った美容師 24歳

「365+1」のここが面白い

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東京から3時間・・・のどこな地方の高校で出会い、惹かれあい、つきあうことになった紺と綾野

綾野は実家が美容院。紺も従兄弟に東京で活躍するスタイリストがいるということで、一緒に美容関係の専門学校に進み、卒業後は一緒に上京し、どこまでもいつまでもふたりで夢を追いかけるはずだった

しかし、上京直前に綾野の母親が倒れたことで様々な事情が変わる

綾野は上京を断念し、紺との遠距離恋愛が始まる。

地元という狭かった世界しか知らなかったふたりは、遠距離恋愛などでふたりの関係は終わらないと思っていたんだけど、取り巻く世界が変わったことで徐々にお互いの歯車のスピードが噛み合わなくなってくる・・・・

ここで、面白いのは、上京した紺は、むちゃくちゃ綾野のことが好きだってこと!!

ふたりの歯車が噛み合わなくなったのは、上京した紺が、東京の刺激的なファッションの世界で、地元でのことを忘れ、新しい出会いがあってフラフラしちゃったわけじゃないの。

上京して何年たっても、もう!むっちゃ、綾野のことが好き!!執着してて、綾野にラブラブのゾッコン!!でもね・・・この紺、同時に、田舎にいる綾野には自分しかいないと綾野の愛の上で胡座をかきはじめちゃったのね・・・

どうでもいい情報だけど、この「なにもできない妻は旦那の言うことをきいとけばいい!!」「疲れた旦那の心を癒やす場所であれ」的な考え方が、うちのだんなそっくりで、イライラしたわ!

うわッ!!こいつサイテー男だ!!って思った!!

自分が仕事で疲れた時には、綾野に癒やしてほしいと地元に帰るのに、綾野を癒やしてあげることを一切しなくなっちゃうの・・・

しかも、仕事が上手くいっていないのに、綾野にはかっこつけたいから、そんな素振りはみせない。田舎にいる綾野を下に見ることで自分を慰めているんだよね・・・

うわっ!!やっぱり!!こいつ!!サイテーだ!!!(二回、言っちゃうよー!!)

好きで好きでたまらないのに・・・それでも、好きな相手を無自覚に傷つけることってあるよな・・・って、紺をみているとつくづく思う・・・

そんな自分勝手な紺に愛想をつかし別れを告げる綾野・・・

綾野も高校生時代からの紺とのあまい思い出があるから、けっこう、別れを切り出すまで、グルグルしているんだよね・・・でも、はっきり、紺との別れを口にした時「よく言った!!綾野!!」って思った読者が多いと思うよー・・・

紺は、綾野と別れたことがショックだけど、それでようやく、自分が仕事で手一杯で綾野にどんな仕打ちをしていたかを自覚できるんだよね・・・

一度別れたふたりが、もう一度寄り添うまでもじっくり丁寧に描写されていて読み応えがありました。

紺が嫌なやつだったからこそ、綾野にすごく感情移入しちゃったわ(笑)!!ツンデレの綾野には、紺くらい執着質なタイプじゃないとバランスが取れないと思うから、最後はハピエンでほんとよかったと思ったよ!!

 

愛しのいばら姫

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作品紹介

トップモデルの美山は、母に顧みられず育ったため自身の美貌を商品としか思えない。
世間の評価とは裏腹に空っぽな自分──過去の恋人の裏切りで、その思いは一際強くなった。
愛されることを諦めた方が楽で、毒舌は鎧なのだ。
けれど、新鋭デザイナーの久保田は、そんな美山をおおらかに受け止めてくれる。
いつしか彼の優しさが染み入って、心の奥底で眠る感情を目覚めさせ……。

引用:アマゾンより

登場人物

「攻」久保田浩二
新鋭デザイナー,27歳
「受」美山靫彦
トップモデル,27歳、ツンツンな女王様

「愛しのいばら姫」のここが面白い

この作品の受けの美山が「365+1」でメインカップルを引っ掻き回す悪いやつなんだよねー・・・

美山は美しい顔とバランスのとれた美しい体をもち、トップモデルとして君臨し、どんな毒舌やわがままも許される特別な人種なんです。

そして、スタイリストの紺が、遠距離恋愛の相手にぞっこんラブなことを知っていて、SNSで紺といちゃつく写真をわざとアップすることで、受けの綾野に「浮気」を匂わせて・・・そして、ふたりが別れて大喜び!!という・・・「人の不幸は蜜の味」というすんごい根性ひんまがっている人なんです。

でも、この作品の方で、美山がここまでひん曲がっちゃった事情がちゃんと綴られているんですね・・・・

親から愛されなかった過去。愛人として過ごすことでなんとか成人した過去。それでも、一般人に純粋に恋をし、裏切られた過去・・・

いろんな愛から裏切られた結果、子供のまま愛情に飢えている心を愛情への猜疑心でゴリゴリに凝固させることで自分を守っているんです。こういう事情を知っちゃうと、美山が、ちょっと、かわいそうになっちゃいますよね・・・

そんなツンツンな女王様が惹かれたのは、紺と綾野と同郷の久保田

久保田は、素朴な人となりと憎めない笑顔で、美山が何重にもロックした心の鍵をひとつづつ開けていくんだよ

美山は、どんどん久保田に惹かれていくんだけど、そこに久保田の同郷の女性が出てくるわけ・・・そして、この女性キャラがイラってするほどズルい女というか・・・

この女性キャラに投げかける美山のセリフは、ほんとにスカってするよ!!それなのに、久保田がその同郷の女性をかばうんだよね・・・それで久保田がこの女性に惹かれていると勘違いし、自分から身を引いちゃうんだよね・・・

気位の高い女王様が、自分から身を引くというギャップにキュンとするし、もちろん、久保田は、美山を一生懸命探してちゃんと口説いてくれるところは、グッときます!!

徐々にお互いに惹かれている過程がじっくり書かれているのがとってもよかったし、両片思いのすれ違った切ない会話には胸が締め付けられたし、もう、キュンキュンしました!!

美山が、久保田のブランドを守るために、別の男性と付き合うシーンがあります。具体的描写はないですが、地雷の方は、ご注意くださいね!!

試し読みはこちらから

まとめ

「365+1」が未読でも「愛しのいばら姫」は楽しめます。
個人的には、「愛しのいばら姫」の方が、好き・・・でも、「愛しのいばら姫」を読んだら、美山の側でナチュラルに同棲している紺と綾野が気になってくるって感じです。

凪良先生は、こう・・・徐々に惹かれていく過程を描くのがほんとに上手いですよね!!具体的にそういうセリフや気持ちが書かれていないけど、読者が確実にその揺れ動く気持ちをキャッチできるように描いてくれているのが、ほんとに読者目線を大事にしている作家さんだなーと尊敬しちゃいます。

そうそう!!この「愛しのいばら姫」は、読者様のおすすめ作品でもあります!!オススメしていただきありがとうございました!!

ずっと、レビューが書きたかった作品なので、無事、書けてよかったです。
未読の方の参考になればいいなって思います!!

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