デビュー10周年ということで、かなり盛り上げっているヨネダコウ先生!
ヨネダコウ先生といえば、「どうしても触れたくない」、「囀る鳥は羽ばたかない」などの数々の名作BLを数々世の中に生み出してきた天才なんですが、今回、ついに非BLコミックが発売されました!
最初「夜明至」ってなんなんだろう?って思っていたんですよ。そしたら、主人公の名前でした!!
只今、「イブニング」にて不定期連載中です!!
ヨネダコウ先生の描く非BL作品!もう!!期待しかないですよね!!さっそくレビューを書いていきたいと思います
目次
作品紹介
夜明至(よあけいたる)、バツイチやもめの38歳。職業、フリーの保険調査員。ある日彼のもとに持ち込まれた2つの依頼。それは「銃暴発事故の保険調査」と「ワケアリ少年・玄(くろ)を預かること」。玄は初対面から夜明に嫌悪感を示し、予期せぬ同居は最悪の幕開けに…。思うように調査も進まぬ中、玄の”一言”が事態を一変させる。夜明にとって玄の存在は光明となるのか――?保険調査で「嘘」を暴く新感覚ミステリー、開幕!
「Op-オプ- 夜明至の色のない日々」のここが面白い
魅力あふれる登場人物たち。みんなひとくせ、ふたくせ在りの面白さ
バツイチの巨乳・熟女好きの保険調査員。人当たりはいいが、どこか飄々としてつかみおころがなくくたびれた感じ。
ストーリーは、彼が、保険会社から持ち込まれた案件を調査していくというのがおおまかな流れとなっている
警察官である行政が夜明の元に連れてきた子供。人の感情を色として見える「異常に観察力が優れている」子供
夜明が居候させることになるが、夜明にだけ会ったときからタメ口。
行政(ゆきまさ):夜明のスマホの登録では「サディスト」と登録されている。警察官。そして、ヘビー級のドSな人間。1巻に出てきた行政のドS発言だけで、面白い本が一冊できそう!
玉袋千秋:紅一点の女子。夜明の事務所で働く事務員。「給料払え!」と言いながら、夜明に殴る蹴るの好き放題!それが愛情表現らしい。元キャバ嬢
鯨と鮫:「囀る鳥は羽ばたかない」でも活躍しているキャラクターふたり。夜明の保険事務所の入っているビルの1階で、表向きは飲食業を営んでいる。
幼なじみのイマドキ男子3人が我が身の不幸を嘆いていると、風変わりな美女が現れた。「セカイ」という組織のエージェントを名乗る彼女に誘われ、3人は「300日後、3人の中で最も不幸になった者はどんな願いも叶う」というゲームへの参加を決める。『失恋ショコラティエ』『脳内ポイズンベリー』の水城せとながキレッキレの台詞で描く、友情・嫉妬・悪意……。さまざまな感情あざなう300日のゲームが始まる。
保険調査を通じて描く人間ドラマが面白い
帯の方に「ミステリー」って文字が踊っているんですけど、わたしは、人間ドラマ要素の方が強く感じられました
保険会社から依頼された案件を調査していくうえで、加害者・被害者、時に遺族と関わっていく夜明
第一話では、いきなり人が死んでいて、その保険金が4億円!
男が事故で死んだのなら、保険金が全て奥さんの手に入ります。
しかし、死んだ男の会社は、経営不振で・・・
もし、男が“自殺”であれば、保険金は奥さんには入りません。
男の死に関わりのある人間と接触していく上で、人間が抱える闇が浮き彫りになってきます
面白いのは、浮き彫りにするだけで、主人公の夜明自身がジャッジをくださないってところ
あくまで、保険調査員として、調査止まりなんですね
主人公がジャッジをくださないので、読んでいる読者側に考える余地が生まれるのが面白いと思いました
どんな人間でも、他人に見せているのは表部分だけなんですよね。
見た目が感じのいい人のウラガワが嫉妬で真っ黒だったり、逆に、神経質そうでめんどくさそうだなって人のウラガワに、隠れたやさしさがあったり・・・
そういう人間ドラマを見たい人にオススメしたい作品となっています
あの大人気コミックス「NightS」の唐島と穂積が再び! 2人のその後――、濃密な一夜を描いた商業誌未発表作「或る夜‐NightS‐」が電子限定で登場。じゃれあいとも駆け引きともとれる、恋の心理戦の先にある穂積の本心とはいったい――!? ヨネダコウFAN必読です。
「続きが気になる!」という終わり方じゃなくスッキリ!
ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」は、毎巻、「続きが気になって仕方がない!!」という終わり方をしているんですが、こちらのコミックは、数話できちんと完結している形となっています
だから、「続きが気になって仕方がない」という終わり方になっていません
1作目の「不実の弾丸」(前後編)は、事件を追いながら、登場人物たちの関係性が分かる流れになっており
2作目の「遺らずの雨、嘘の夜」(前中後編)は、ラストはウルってくる展開となっていました
スッキリ、サッパリとした感じで読めるのがとてもいいと思いました
1巻は、登場人物の関係性とこういう感じで進んでいくよって感じの序章に近い感じです
登場人物たちの過去の部分はいろいろ匂わせているので、そこの部分は気になるところもありますが、きっと今後あきらかになっていくのではないかと思われます。
ドMで変態、淫乱の矢代は、真誠会若頭であり、真誠興業の社長だ。金儲けが上手で、本音を決して見せない矢代のもとに、百目鬼力が付き人兼用心棒としてやってくる。部下には手を出さないと決めていた矢代だが、どうしてか百目鬼には惹かれるものがあった。矢代に誘われる百目鬼だが、ある理由によりその誘いに応えることができない。自己矛盾を抱えて生きる矢代と、愚直なまでに矢代に従う百目鬼。傷を抱えて生きるふたりの物語が始まる──!
第一話後編の扉絵のアシさんの名前がビッグネーム!
こちらは、先日、ヨネダコウ先生の大阪の展示会で撮った画像です
このイラスト、「Op-オプ- 夜明至(よあけいたる)の色のない日々」第一話前編のカラー扉です
すごく好きなイラストなので、写真を撮らせていただいただきました
静寂さがありながら、どこかパキンとした空気感が感じられる、素敵な絵ですよね。
場所は「蔵前」だそうです。
関西在住のわたしにはさっぱりわかりませんが、東京の人なら、「あー。あそこかー」ってなるんでしょうね。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、主人公の夜明だけ、色が塗られていないんですよ。
なぜ色が塗られていないかは、1巻を読むと、「なるほどね」ってなると思います
そして、1巻のあとがきを読んでびっくりしたのが、岩本ナオ先生あてに「第一話後編の扉絵のほとんどありがとう」って一文があって、びっくりしました
「第一話後編の扉絵」は神社に続くながーい階段の上に座る行政と夜明の白黒の絵となっています
「ほとんどありがとう」っていうことは・・・もう、言葉通りの意味ですよね?
これは、言われないとわからなかったぞ!!
岩本ナオ先生は「金の国 水の国」
、「マロニエ王国の七人の騎士」が2年続けて、「このマンガがすごい!(オンナ編)」で第一位になりました!
わたしも大好きな作家さんなので、好きな作家先生ふたりの手が入っているこの扉絵を思わず拝んじゃいましたよ!!
まとめ
非常に面白いコミックだと思いました。
ただ、やはり、非BLということで、エロがありませんので、エロがなければ、マンガじゃないって方には、物足りない部分もあるかもしれません
けれど、随所に、BLを描いているヨネダコウ先生らしいユーモアが散りばめられていてそこが注目ポイントだと思います
例えば、夜明が初めてクロと出会い、車で送るシーン
初対面の夜明をジロジロ見つめるクロに「そんなに見つめられても ボーイズがラブなことにはなりませんから!」ってセリフが入ります
ププッ・・・
これ、BLのヨネダコウ先生を知っているから面白いけど、知らなかったら、きっとスルーしちゃうセリフですよね!
ドSの行政のセリフの数々も、腐女子なら、笑えて、萌えれること間違いなしです!!
今後、夜明とクロの関係がさらに信頼度が上がっていくのかも楽しみの作品です。
この作品にご興味を持たれた方は、下のストアボタンを押すと、試し読みページにいくことができます。サンプルボタンを押すと、即立ち読みもできます。
ぜひ、ヨネダコウ先生が描く非BLワールドを楽しんでくださいね!