こんにちは!海ホタルです
「ビーボーイ2021年7月号」から、「カーストヘヴン」の紹介です
前話では、委員会から、再び「カーストゲーム」が行われると発表され、カーストが入れ替わる可能性が出てきました
気になる36話の紹介です
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8巻 | 35話 |
目次
マガジンビーボーイ2021年7月号
ねこ田米蔵、相葉キョウコ、イズミハルカ、いらぎなのり、うめーち、緒川千世、鹿島こたる、かもがわ圭、佳門サエコ、河井英槻、寿たらこ、桜日梯子、ためこう、タロ名、中村明日美子、梨村なる、楢崎壮太、楢島さち、鳴坂リン、ハシモトミツ、蓮川愛、ひじき、凡乃ヌイス、元ハルヒラ、やつはし、ヤマヲミ 豪華執筆陣!!
掲載作品のチラ読みは公式ホムペからどうぞ!
緒川千世「カーストヘヴン」36話 紹介
この腐った世界をぶっ壊せるのは俺しかいない
親から弟がケガをしたと聞いた大昇
ビデオ通話に映る弟は頭に包帯を巻いて、顔も傷だらけの姿をしている
だけど、弟は、泣き言を言わず「大丈夫や・・・一年の辛抱や」と痛々しく笑った
その弟の顔を見て日本に帰ることを決めた大昇
学校に戻ってから、「弟をあんな目にあわせたのはどいつだ?」と弟を傷つけた人間を笑顔の下でじっと探している
「機を狙え・・・この腐った世界をぶっ壊せるのは俺しかいない」と強く思っている大昇
結局は自分以外の何者にもなれない
週明けにカーストゲームを行うと宣言する委員会
梓は「それは、ターゲットも参加できるんだよな?」と聞く
委員会は「もちろん」と答える
梓は、図書室で本を読む巽の元へ向かう
巽に、刈野の居場所を聞く梓
「あいつにも週明けに行わるゲームに参加させる!」と言う
巽は、梓と会ったおかげで、空っぽだった刈野には”自分”ができたと話す
「感謝はしている・・・だが、僕らは、もう、気づいていいころだ・・・」と言う巽
巽「結局は自分以外の何者にもなれない・・・それを受け入れて生きていくことしかできないことを」
巽は、刈野と梓は生きる世界が違うから、これ以上は関わらないでくれと言って立ちあがる
しかし、梓は「ここで、俺たちの関係を終わらせるわけにはいかねえ」と引き下がらない
梓の顔を見た巽は、ちょっと驚いた顔をして、刈野の入院している病院を教える
行くだけ無駄だと思うけどね。と話す巽
舞い散る雪に子供の頃のことを思い出す梓
巽が言っていたとおり・・・受付で「お引き取り下さい」と言われ、病院の外へ出る梓
外に出ると、雪が舞っていて・・・
子供の頃のことを思い出す梓
シングルマザーの母親は、夜は不在がちだった・・・
幼い梓は、よく泣いて母親を困らせた
その日は、母が昼間から出かけていて、梓が留守番をしていると、「駅まで、傘を持ってきてほしい」と母親から連絡があった
嬉しそうな顔をして母親を駅まで迎えに行く梓
母親はにこにこしながら迎えに来た梓におみやげを渡した
母親と歩いていると雨が雪に変わって、母親がはしゃいでいる
梓が「どうしたの?」と聞いたら、母親は「面接、またダメだったよ・・・」と答えて
「中卒の職歴もないシングルマザーなんて誰もいらないよね」と言う母親
梓は、母親の手をぎゅっとして「母さんは悪くないよ」と言った
母親は「ごめんね・・・こんな母親で・・・子供一人を幸せにできない・・・また、夜、ひとりぼっちにさせちゃうね」と言った
梓は、母親の姿に「力が欲しい・・・」と強く思い、もう涙なんて見せないと決意したのです
高校3年の新学期、席が前後になって話すようになったハルと風間。「傍に居たい」片想いの相手が、風間にはいるらしい。複雑な気持ちにかられたハルは、思わず風間にキスしていた──
刈野と会えた梓
病室にいる刈野が雪に気づいてカーテンを開けると、病院の前で座り込んでいる梓の姿が見える
梓のもとまで降りてくる刈野
「生きてるじゃん。さすが雑草並みの生命力だな」と現れた刈野に、「てめえ」とつっかかる梓
梓に掴まれた胸元を「いたたた」と手で抑える刈野
梓は、「ごめん」と謝る
すると、刈野が「なにしおらしくなってんの?きもい」と言って
梓は、再び、ムッカーーーー!!!って顔!
梓の反応を見てふっと笑う刈野
そのまま、病院の外へ出て歩き出すふたり・・・
「みんな、どうしてる?」と聞く刈野
梓は、みんなの様子を刈野に伝える
刈野は「大昇は?」と聞く
大昇のことを「あいつ、危うい・・・目を離さないようにしてくれ」という刈野
梓は「?」って感じ
恋人の超人気俳優・羽山麻水と同じマンションに引っ越した、若手俳優の白崎由岐。
蜜月が始まるかと思いきや、白崎は出演する舞台の演出家から演技にNGを出され続け、焦るばかり。羽山に頼らずに自力で乗り越えようと、連日逢瀬を断り続けてしまう。
俺は「カーストゲーム」を降りる
刈野が、当分、学校には行けない。と言うと、梓は、週明けにカーストゲームがあるから学校に来いよ。という
「もう一回、どっちがキングになるか勝負だ」という梓を見た刈野は口元を緩ます
そして「俺は、カーストゲームを降りる・・・なりたきゃ、おまえがキングになればいい」と言う刈野
梓は「負けを認めるのか?」と聞く
「遊びの時間は終わった」と答える刈野
梓は、刈野につっかかって「恵まれた環境を与えられただけのくせに!人の本気をバカにするのがそんなに楽しいか!」と責めたてる
刈野は「ちがう・・・取り繕うのをやめるんだ・・・」と言って
「ありのままの俺でお前に触れていたいから」と答える
刈野の言葉にちょっと驚く梓だが、刈野がカーストゲームから降りることを反対する
「おまえは、どうして、そんなにカーストにこだわる?」と聞く刈野
梓は「俺は、みんなを蹴落として、誰にも何も言わせない力を手に入れるんだ」と答える
「その武装は苦しくないか?」と聞く刈野
すると、梓は、これ以外にお前と繋がる方法がわからない・・・と涙を流して・・・
泣く梓にそっと口づけて笑う刈野
そして、「鎧がなくたって、俺らは繋がれる」という
その時、刈野を探しに来た看護師がやってきて・・・
刈野は梓に「お前が何を選ぶのか見ててやる・・・行け」と声をかける
走り出す梓
どこまでも走る・・・
心の中で「スタートラインが平等でない・・・配られたカードも均等でない・・・そんな世界をひっくり返したかった・・・俺はかわいそうじゃない・・・俺の人生は不幸じゃない」と思っている梓
週明け・・・朝食を食べる梓
梓の様子を見た母親は「そんなにつらいなら、学校を辞めてもいいよ」と声をかける
学校を辞めることをずっと反対してきた母親の言葉に驚く梓
「あたしは、あんたが笑っていてくれればそれで充分、幸せ」と笑う母親
梓の口元に笑みがこぼれ「ばーか」と言って家を出て行く
海ホタルの感想まとめ
梓・・・泣くなや~!!!
なんで、泣くの・・・?読んでるわたしがつらいやん・・・・涙涙涙・・・
いや、気持ちはわかる・・・むちゃくちゃわかる・・・
梓も、カーストゲームのばかばかしさに気づきはじめている
でも、降りることができないんだよ
だって、カーストゲームで上に行かなきゃ刈野と対等にはなれないと思っているから・・・
なのに、刈野本人が「カーストゲームを降りる」って!
もう、対等になれないって気持ちになっちゃったんだよね・・・きっと・・・
今話は、改めて、この「カーストゲーム」の深さがじわじわときた回でした
「カーストゲーム」は・・・
普通ならば、ほしいものが買えて、親の権力を自分の権力のように使えるお金持ちの家の子や、ビジュアル的に優位なものがカースト上位になれるはずなのに・・・そういうバックボーンをすべてゼロにしちゃうゲームなんですね・・・
そして、自分が手にしたカードで生き抜かなきゃいけないって部分は、「どんな環境で生まれてきても生き抜かなきゃいけない」って意味にも置き換えられる
世の中には、いろんな家庭環境があって、どんな親の元に生まれてきたかで人生が左右されることもあるわけですが、自分の不幸を、生まれてきた環境の所為にしている状態では幸せにはなれないのです
梓と刈野は、全く違う家庭環境で生まれ育ってきて、見た目は、お金持ちの家に生まれた刈野ののほうが恵まれているように見えるけど
このマンガでは、実は、お金持ちの家の子だからといって刈野は幸せなわけじゃないし、母親とつつましくアパート暮らしをしている梓は、不幸ってわけじゃないてことがずっと描かれてきました
生まれたときから持っている自分のカードで、人生をどうやって生き抜くのか?
問われているような気持ちになった回でした
そして!
大昇のことが気になります・・・
弟の復讐を決意している大昇
もしかして、ゲームの最中に大昇がエノに復讐して、ゲームそのものが中止になのでは?と妄想しちゃいます
いやいや、ここで、刈野が退場というのは、どうも、しっくりこないので・・・
「どんなカードを選ぶか見ててやる」って言ってるし、やはり、刈野は、学校に来るのでは?
そして、大昇の復讐を止めるのでは?
いろんな妄想が広がりますね・・・
次回に期待です