早寝電灯・・・・
早寝するなら電灯消してねってことでしょうか・・・?
(寝るのに、電気消さない人っているよね・・・それ!うちの娘ちゃんだよ!!)
なんにしても、インパクトがあるすごいペンネームですね!!
しかし、このBLコミック、そのインパクトあるペンネームからは、想像できないほどせつない悲恋要素が織り込まれたBLコミックでした。
転生もの・・・添い遂げられなかった前世の悲恋・・・現世の君とちゃんと向き合いたい
ものすごく真面目でシリアスで、最後は心があたたまるBLコミックです。
真面目なテイストのBLコミックがお好きな方は、ぜひ、このまま読み進めていいただければと思います
目次
作品紹介
あらすじ・・・校内新聞に載っていた小説の作者「春沖洋介」。高校教師の吉武はある日、それと同じ名前を、旧校舎に残されていた昭和30年代の論文から見つける。さらに小説の登場人物である「坂上三雲」の名前もそこに書かれていた。現在の小説と、過去の論文――…。このふたつの奇妙な一致に、吉武と、そして小説の作者である吉武の同僚・八尋はかつてこの高校に在籍していた生徒、春沖と坂上が自分達の前世なのでは、と疑い始める……。過去と現在が交錯する、感動の転生BL。
「転じて恋と生き」のここが面白い
前世の記憶を思い出し、今の自分がバラバラになりそうな不安が上手く描かれている
高校教師の吉武と八尋
同僚として和気あいあいと喋る仲のふたりだったが、吉武は、八尋を初めて見たときから、ふしぎな懐かしさの感覚を覚えていた
その懐かしさの原因はなぜなのか?
それを思い出したら、自分が、バラバラいなりそうな奇妙な感覚を、八尋と接触を繰り返す中、いだき続ける吉武
しかし、学校の校内新聞に載っていた小説の作者の名前を、旧校舎にあった昭和30年代の論文に見つけたことをきっかけに、八尋そっくりの人物と一緒に過ごした前世を少しづつ思い出していくのだ
それ以来、八尋を見ると、懐かしいという感情と、寂しいという感情がこみ上げてきてしまうようになる
「前世を信じるか?」と八尋に聞く吉武
八尋は、不安に怯えるを吉武にやさしく笑いかけ「前世があったとしても今の現実のほうが大切だ」と言ってくれるんですね
実は、八尋も吉武と同じように、前世の記憶を思い出しつつあったんです
前世の記憶におびえていた吉武は、この八尋の言葉に救われ、そして、八尋の手の温かさを心地いいと感じていきます
けれど、前世の記憶はどんどんはっきりなっていき・・・
そのうち、今という現実のほうが夢ではないかと想えるほどになっていくんです
前世の記憶を思い出すごとに、今の自分を見失いそうになる不安と、同時に、現実の目の前にいる八尋に惹かれていく心情が、ほんと上手く描かれています
そして、前世の八尋と、今目の前にいる八尋は、姿形は一緒でも、別人のはずなんですが・・・
前世の八尋は、大好きな吉武と添い遂げられなかった無念を残したまま亡くなったようで・・・
吉武の目の前に、前世の八尋が現れてしまうんです。
生まれ変わって、もう一度、君に会いたいっていう前世の八尋の気持ちが強いことが切ない・・・
最後は、ちゃんとハピエンです。
すごく読み応えがある一冊だったと思います
前世のふたりの恋が美しい
前世のふたりが描かれているんですけど、昭和30年代の学校で、せつなく繰り広げられる恋愛模様が、ほんと、ノスタルジックで美しいんですよ
クラスメイトたちが集まりピアノの音で遊んでいる中、教室の隅っこに座り手を繋いで将来の話をしているシーンなんて、ほんと、ギューーーンってきます
このふたり、ほんとに思い合っていたんだろうなー
キス止まりの関係だったのかなー
生まれ変わって、もう一度会いたいって思うような悲しい恋の終わり方をしたふたりなんですけど・・・
こちらのカップルの方にもすごく胸が締め付けられました
エロがある
もう、ほんとに、心情を重視した真面目なBLコミックで、このままエロがなくてもいいよ!!って思っていたんですけど・・・
ちゃんとエロがありましたよ!!
まとめ
ただただ、面白かったです。
ワチャワチャした感じの面白さじゃなくて、こう、静かな感動がこみ上げてくる面白さ
ひとりの人を強く思う気持ちの美しさ、人と人のつながり、前の世代から次の世代へと受け継がれる結びつきや縁のようなものを実感できました
読んだら、泣いちゃう人もいるかも!!
この先生、ほんと、感情の複雑さを描くのがお上手ですねー!!
画と心情表現で、心に響くような描きかたをする漫画家さんは、ほんと貴重だと思う
くっついた後のふたりを描いた最後の日常マンガは、すごい心が温まった!!
ほんと素敵なカップルだと、うらやましくなったよー
「アイズコミックス.Bloom」のコミックって、なかなかおもしろいですよね・・・
前読んだ「簡易的パーバートロマンス(1)」もすごく面白かったんですよ・・・
残念なのは、Rentaさんでは取扱がないってところ!!下の方に、「booklive」さんと「ひかりTVブック」さんと「honto」さんのリンクを貼っておきますので、中身チェックはそちらからお願いします
「booklive」さんご利用の方は、ぜひ、クーポンガチャを引いてみてくださいね!!
ちなみに、「アイズコミックス.Bloom」のコミックは、紙書籍なら、745円(税込み)ですが、電子なら、500円です!
1コインって、すっごく手に取りやすいお値段ですよね!!
関連切ない約束を巡る三角関係を描いた短編集!早寝電灯デビューコミックス「半壊の花」