こんにちは!!海ホタルです!!関西は秋晴れのいいお天気でした!!みなさんのところはどうですか?
さて、本日のBLコミックレビューは、のばらあいこ先生の「寄越す犬、めくる夜」の3巻です。
いやー。今回の表紙、2巻に比べて、レジに持っていきやすかったですねー!!
ん?この表紙を堂々とレジに持っていけるわたし・・・感覚が麻痺してる?
だって、2巻の表紙はさすがにレジに持って行けずに、買えずに帰ってきた記憶があるんだもん!!!
※2巻表紙はこういう感じ!!
この2巻の表紙に比べたら、「あ!これなら、レジに持っていける!!」って思っちゃったんだもん!!
帯もすごいよね!!
お姫様と魔女だよ!!そして、2匹の雌を共に抱くって煽りが、もう、展開の怖さを予想させてコワイ・・・
お姫様と魔女に板挟みされた王子(攻め)はどうなったのか?
気になる3巻のレビューです!!
目次
作品紹介
あらすじ・・チンピラの菊池は、暴力団会長暗殺を命じられ崖っぷちに立たされてしまう。
苦しみをひた隠しながら、新谷に「好きです」と想いを告げた菊池は、うまれて初めて、愛され幸福にひたる夜を過ごした。
そんな健気な菊池を新谷は心底愛おしいと思い、借金のために寝ていた須藤と手を切ろうとするが、須藤もまた、新谷にすがりたいほどに心はボロボロだった。
傷ついた須藤は菊池を罠にかけ、大人の玩具を埋め込み新谷を待った。3人で交じり合う、狂乱の夜を過ごすために──。
闇社会に踊るドロドロ三角関係、緊迫の第3巻!!
「寄越す犬、めくる夜3巻」のここが面白い
まずは未読の方のために登場人物説明!
まず、未読の方のために、3人の関係をコミック裏帯で確認していただきたいと思います(すでに、ご存知の方は、ここ、読み飛ばしくてくださいね!)
姫役の菊池(右)はチンピラでカジノのディーラーをしていたんですが、おバカな浅はかさからイカサマをしちゃってヤクザ相手に借金を抱えてしまうことになる。
ヤクザから脅迫されている菊池に同情し、口添えをし助け、居候までさせてくれたのが、同じカジノで働く新谷くん(真ん中)
新谷は、一見、妹を大事にする常識人なのですが、かわいそうなやつに入れ込んでしまうというやっかいな性格なのです。
だから、助けたことで懐いてくる菊池のことが好きかどうかわからないけど、見捨てることができないし、目が離せないんですね。
そして、その新谷に自分から抱かれに行くのが、左にいる須藤。
須藤はヤクザの組頭のオンナなのですが、須藤にものすごく執着しているんです。そして、菊池の借金を手伝う新谷に援助交際を申し出るんですね。
この須藤くんが、すごい破滅的なんです。自分の中の空虚感を埋めるためなのか・・・それとも、生きているという実感がほしいのか・・・やっていることがむちゃくちゃ・・・
けど、新谷は、この須藤の危うさから目が離せない・・・かわいそうな須藤をきっぱり拒絶することができないんです。
そんなドロドロの三角関係・・・いよいよ3巻に突入です!!
菊池のセリフすべてが悲しく切ない3巻です
1巻の始まりから、菊池はほんとに浅はかで考えなしのチンピラでした。
自分のやらかしたことで関係ない新谷さんに迷惑をかけ、ずっと、後悔ばかりしているんですけど、でも、こんなことにならなきゃ、新谷さんとは出会えなかったし、優しくされることもなかったって思っているんです・・・
なに?それ・・・考え方そのものがすごく悲しい・・・菊池は、ほんとにちっぽけな負け犬弱者なんですよ。
ヤクザへの借金をチャラにするためヤクザの組長を殺るよう脅迫された菊池は、つかの間の新谷さんとのやさしい時間を楽しみます。
最後かもしれない・・・
新谷さんが、やさしくてうれしいから・・・同時にくるしい・・・
そう思いながら、新谷に抱かれる菊池。そして、新谷からついに「俺はおまえがいとしい・・・俺はおまえのことが好きだ」って言ってもらえるんですね・・・
菊池はそれを聞いて、これだけで生きていけるし、これだけで死ぬこともできるって思うんですね・・・
もう、ほんと、重い・・・愛が重すぎる・・・・
汚れてて、みじめでかっこ悪くて、地獄に向かっている菊池・・・でも、そんな菊池の溢れんばかりの新谷さんを思う気持ちが本当に悲しいし、切ないし、読んでて胸がつらいんです。
新谷が選ぶのは菊池か?!
2巻では、新谷くんが、須藤のもつ哀れさに興味があるって感じの描写が続いて、菊池と須藤を比べてしまい、自分にすがってくる菊池を正面から抱くこともできませんでした。
だから、これは、かわいそうな菊池より危うげな新谷の方に分があるのでは・・・?って思っていたんですけど、3巻では、菊池の方が一歩リードです!!
とにかく、魔女の新谷と比べ、菊池は、健気で一途!!
新谷さんは、二人の間で、揺れ動いていましたが、菊池の健気さ・・・そして不憫でかわいそうな姿に、菊池を選びます。そして、須藤くんとの関係を断とうとします。
自分も相手も傷つける。須藤の描写は圧巻!
しかし、新谷さんに執着する須藤がそんなの許すはずがありません。
須藤は、菊池と新谷妹を拉致ります。そして、新谷妹を別の場所に監禁し、妹を助けたければ、自分の前で菊池を抱け!と命令するのです・・・
菊池は、どうも、何かしら問題のある家庭環境で育ったようで、なにかトラウマを抱えているみたいです。それが、不安や空虚感を須藤の中で生む・・・それを埋めようとクスリをやったり、新谷さんを自分の思うがままに動かそうとしたり、もう、いろんな部分がぶっとんでいるんですね。
究極のかまってちゃんです。
菊池より優位に立ちたいと菊池を傷つける須藤さんの描写は、ほんと、ゾクゾクします。
3人で交わる描写は、ほんと圧巻!
まとめ
3巻には、菊池と新谷さんとの、やさしいエロ描写と、ボロボロになった須藤の脅迫でやる3人のプレイシーンがあります。
わたしは、前者のエロは、なかなかグッときました。
惨めでかわいそうな菊池が、ひたすら新谷さんのことが好きでたまらないって気持ちが溢れているエロだと思います。
しかし・・・この3人、どう予想しても、ハピエンが想像できないんですけど・・・
クスリで体がぼろぼろな須藤さんが心配だし・・・
わたしは、どちらかというとイタイBLコミックは苦手なタチなので、読む前は、すごい緊張するんですよ・・・
でも、読んだら、痛みと同時に救いようのない悲しさに溢れているBLコミックだと思うんですね。
人が隠している負の感情をグッとえぐり出して見せられているような気持ちになります
そういうテイストがお好きな方は、きっとお好きな作品だと思います。
この作品にご興味が沸いた方は、下のボタンリンクから試し読みができます
コメントはこちらから