木下けい子先生の新刊「春は君にささやく」が出てるよー!!
今回は電子化されるまで待とうって思っていたのに、書店で見たら、やっぱり手が出て買ってしまった・・・
最近の木下先生の作品は、昔のような深みがいまひとつで、電子化を待ってもいいと思っているのに、表紙を見るとソッコー新刊で買わずにいられない・・・
なに?これ?もう、パブロフの犬状態じゃん・・・わたし、木下先生に餌付けされている?
せっかくだから、レビューを書いちゃうぞ!ぜひ、最後まで読んでってー!!
目次
作品紹介
登場人物&あらすじ
表紙左:受:泉・・・定食居酒屋のまかされ店長。過去にゲイならではの傷を持つ
大学で将来有望なスポーツ選手だった千々石はケガで夢を諦めることになり、空しい日々を過ごしていた。そんな千々石が出会ったのは定食居酒屋店長でゲイの泉。彼はぶっきらぼうで口が悪いが、実は優しい人だった。そしていくつもの恋の傷を持っていて……? 熱く一途な年下男子×恋愛傷持ち年上男子の優しく育む年の差センシティブ・ラブ。
引用:アマゾンより
>> 木下けい子先生過去作品レビュー「40代主婦がBLにはまりました」
「春は君にささやく」のここが面白い
年下のガタイのいい男と、適当人生の年上店長の攻防戦
将来有望なスポーツ選手だった千々石は怪我でその道で生きていく道を絶たれる・・・
空虚感?絶望?ずっと、やめたい。やめたい。と言いながら厳しい練習に耐えて続けてきたスポーツの道を、望んでも続けられなくなった時に、それが自分にとってどんなに大事なことか気づくんだよね。
そんな空しい日々を過ごしている時に出会ったのが、居酒屋定食屋の店長の泉。
別れた男の残していった荷物を川に投げ捨てちゃって、あわてて、川に拾いに行っちゃうような憎めないけど、ゆるくて適当な考えなしの人生を歩いてきたゲイ
自分が歩んできた男に振り回される適当な人生を語りながら「でもさ、たまにはいい事もあるし楽しいこともあっからさ」ってちょっと微笑みながら語るんだよね
その言葉は、ずっとやってきたスポーツを諦めなければならなくなった千々石の胸に刺さるんだよ・・・
泣き出す千々石を抱きしめながら、泉は、心の中で「頑張れ」って何度も繰り返すんだよね・・・
千々石は泉に恋に落ちてしまうんだけど、高校生時代に先生との恋愛関係でトラウマを背負って以来、適当な流され人生を送ってきた泉にとって千々石は、眩しい年下の将来有望な男なんだよね。
自分には不釣り合いだ!とばかりに、千々石の強引なラブアプローチをスルーしようとするんだよ。
押せ押せの千々石に、それをかわそうとする泉の会話がとっても面白いんです
千々石くんの押せ押せゴーインぶりにキュン!
千々石くん・・・名前は、チワワみたいなのに・・・なんか、すっごい攻めてくるんですけど?
「そろそろ彼氏ほしいから、君に周りをウロウロされると迷惑」って言っている泉を背中から羽交い締めにして、押し倒し「邪魔しまくったる」ですよ・・・
新しい彼氏作るからって言っている相手に、邪魔しまくったるって!!あんた!!
捉え方間違えたら、ストーカーと思われちゃうセリフだよ?
どうしても千々石を遠ざけたい泉は、こう、返すわけ
「お前のことすきじゃねぇって言ってんだろ」
はい!!ここまで、きっぱり拒絶されているのに、「泉さん、そいは嘘やろ。だってあんた 顔に出とっぞ。おいの事ば 意識しとっとば」って口説くんだよね。
もう!!この千々石の押せ押せぶりに年上の泉も赤面!この千々石くんの自信はどこから沸いてくるの?スポーツをやっているから駆け引きが上手いだけなの?
もうね!!こんなゴーインに押されたら、落ちない相手でも絶対に落ちちゃうよ!!
はい・・・もちろん泉も、このあと、一線を超えさせてくれるんです。
すっごいヨユーで年上っぽいリードを見せてくれます!!うふふ
千々石くん、経験値の差で、事後に「超、くやしいっす」って言っています。年下っぽくてかわいいよね!!
泉さんもそんな千々石くんに絆されいくんですよね。
分かれること前提でつきあう泉に千々石がさらにアプローチ!
体だけの関係が、千々石くんの一途さに絆され、ついに恋人どうしになるのに、泉はいつでも別れられるよう深入りはしないような状態で・・・
そして、ついに「泉さんと結婚したい」と千々石がいい出した時、姿を消すんだよね・・・
相手にとって自分は不釣り合いだって思いながら付き合うのって、読んでて、ちょっと切ないけど、これは、年上だからこそ知恵がついている分、恋にがむしゃらになれないだけなんだと思う。
最後まで千々石くんが押せ押せです!
こんな口説き文句言われて、その気にならない人はきっといないと思う。
ちなみに年の差カップルのよう描かれているけど、千々石はハタチの学生で、泉も二十代みたいなんだけど?年の差があるって言うほどじゃないんじゃないかな?
高校生時代の恋愛の傷から、自分の人生を諦めていた泉さんの前に千々石くんのような前向きな好物件が現れてほんとよかったね!って思える作品だったと思います。
まとめ
木下先生は、やっぱり、長い間マンガを描いていらしているだけあって、話作りが上手いんですよね。
結局、最後まで一気に楽しんでしまった・・・あー・・・こうして、次回作も新刊で買っちゃうんだろうなー・・・
ひとつ残念だったのは・・・これ、各話に題名がついていて、春・夏・秋・冬って季節の名前が入っているのね。
そこから思うに、春のふたり・・・夏のふたり・・・って感じで1年間を通して距離を縮めていくふたりが描かれていると思うんだけど・・・季節感がそこまで感じられない所が残念かなー?
春だったら、ベタだけど、さくら舞い散る描写とか入れてもよかったんじゃないかなーって思う・・・
あ!!あと、攻めは方言男子です!!これ、博多弁かな?たぶん、九州弁っぽいけど?
方言男子好きにはたまらない作品かもしれませんね!!
木下先生は、只今、ディアプラスで「カンチガイラバー」を連載中です。
「春は君にささやく」のあとがきでちらっとお話が出てたけど、どうやらコメディって認識で描かれているみたい・・・
「カンチガイラバー」も先が気になって仕方ないんだけどね・・・ここ2ヶ月ほど誌面では見ていない気がします。
>> Dear+2017年 06月号「チェンジワールド」「カンチガイラバー」「恋愛なんていたしません」「テンカウント」
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【追記】各ストア電子配信スタートしました!!
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