「ヤキモチはきつね色」のスピンオフ作品です
「ヤキモチはきつね色」は、狐憑きに男の子が、難儀な体質ごと受け入れてくれる攻めに出会って幸せになるハッピーなBLです
その中で当て馬的キャラで登場したのが大狼くん
大狼くんは「狼憑き」の男の子で、「狐憑き」の男の子に近づきます
しかし、その迫り方が高圧的で、「狐憑き」の男の子を泣かせちゃったんですよね~
こちらの作品(「あいまいなウルフ」)を読むと、大狼くんが、なぜあんな強引な迫り方をしたのかがわかって、とっても楽しかったです
では紹介に行ってみましょう
目次
作品紹介
大学院生の銀木(しろき)は、毎日騒がしい隣人の後輩・隼人(はやと)に苛立ち、関わらないようにしていた。
しかし、銀木の飼い猫が隼人の部屋のベランダへ入ってしまい、仕方なく隼人の部屋を訪ねることに。
するとそこで狼の耳と尻尾を生やした隼人を発見!
顔を赤らめ発情している様子の隼人に「たすけて…」と言われた銀木は…。
大人気『ヤキモチはきつね色』スピンオフ、クールなイケメン院生×狼憑きの寂しがり男子が繰り広げる、ドキドキ☆お隣さんライフ!
「あいまいなウルフ」のここが面白い
あらすじ紹介
実は寂しい子だった大狼くん
「ヤキモチはきつね色」で主人公に強引に迫った時の大狼くんはひどかった・・・
しかし・・・
この作品を読むと、大狼くんも、この「狼憑き」の体質のせいで、かなり苦労していることがわかる
満月の夜には記憶がなくすほどの強い発情が訪れる
にぎやかな性格なのに、嗅覚が強すぎるため、友達の家にも遊びに行けず、人混みが多い場所にも行くことができない
本人は、楽しいことが好きな明るい性格なので・・・一層、寂しさが募る・・・
隣人トラブル発生!
そんな大狼くんの隣に住む銀木くん
大狼くんの大学の先輩なのだが、大狼くん家からする騒音に悩まされていた
あまりに五月蠅くて、銀木くんは直接、大狼くんに注意をする
銀木くんの怖い顔にビビる大狼くん
しかし、大狼くんの周囲の友達たちからは、「寡黙な一匹狼タイプ」と人気の銀木くん
怒られて面白くない大狼くんは、「あんなやつ、一緒にいてもつまらなさそう!」と文句を言っていたのですが・・・
誰にだって触れられたくないことってあるだろ
満月の夜、ケモミミと尻尾を出している姿を見られて、さらに発情しちゃっている姿を銀木くんに見られてしまうんです
「うわーーーーー!見られた!!!」とパニックになる大狼くんだけど、銀木くんは「誰にも言わない」と言ってくれて・・・
「誰にだって触れられたくないことってあるだろ」とやさしい銀木くん
そのやさしさに、自分の秘密を打ち明けちゃう大狼くん
銀木のやさしさに、すぐに気を許しちゃう大狼くんは、よほど、他人のぬくもりに飢えていたんだろうな~って思っちゃう
好きになって告白したけれど・・・
他人の家に入ると、臭いがダメなはずなのに・・・
なぜか、銀木くんからは、臭いがしない
秘密を打ち明けて、受け入れてもらっただけでもうれしいのに
はじめて、他人の家でリラックスしながら、食事をしたり、ゴロゴロしたりして楽しい時間を過ごすことができるようになった大狼くん
もともと動物好きな銀木も、リラックスしている大狼の耳をなでなでしてくれて・・・
最初、怖い人だと思っていた印象は、いつしか「嘘をつかない、温かい人だ」と変化していく
大狼の中で、大きくなっていく銀木の存在!
でも・・・告白してみたら・・・・
振られちゃうんです!!!
銀木くん視点が入っているのがよかった
最終話では銀木視点の回想が入っています
銀木はゲイなんですけど・・・
自分の性癖のせいで、高校時代にちょっと痛い思いをした過去があります
だから、銀木は、人と違うことで孤独になってしまった大狼の気持ちがよくわかるんですが・・・
でも、自分の過去の痛い経験から、大狼くんの告白を悪い方向に受け取ってしまった銀木くん
最後は、寂しい者同士・・・気持ちが通じ合ってくっつくんですけど、ずっと寂しかった大狼くんがうれしくて泣いちゃうシーンには胸がキュンときました
エロはあるの?ないの?
本編では、満月の夜に発情した大狼くんを慰めるシーンがある程度・・・
これは、もしかして、エロなしか?と思っていたら、描きおろしにて、エロターンが入っていました
つきあってはじめて訪れた満月
キスだけで反応しちゃう自分が恥ずかしい・・・って言っている大狼くん
なのに、銀木が「初めてだし、最後まではしないから」と言ったら
「え?しないんですか?俺、したいです」
海ホタルの感想まとめ
ケモミミ&ふさふさ尻尾がとってもかわいい大狼くん
好きな人に抱きしめられてとってもうれしそうに笑ってて、読んでいる私も幸せになれました
「ヤキモチはきつね色」では、大狼くんは“攻め”って雰囲気だったので、「え?受けなの?」とびっくりしましたが
こちらの作品を読んでから「ヤキモチはきつね色」を読み返すと、本当は、この時の大狼くんは人のぬくもりに飢えていたのね~って思えます
ひとつ気になったのは、「ヤキモチはきつね色」の狐憑きの男の子は、別人格の狐を体の中に宿しているんですけど・・・
大狼くんの場合は、単純に、ケモミミや尻尾が出たり、満月の夜に発情しちゃうってだけなんですね~
だから、「ヤキモチはきつね色」みたいに、別人格にふりまわされる主人公を期待していると、ちょっとだけ「あれ?」って思うかもしれません
「ヤキモチはきつね色」のカップルもちらほら出てきてて・・・
このカップルが好きなわたしは、仲のいいふたりの姿を見れてうれしかったです
とってもかわいい作品なので!
ぜひ!前作と合わせて読んでみて!