ずっと続きを待っていました・・・「白い朝に 下」がついに発売です!!!
上巻の発売から2年・・・
いまだ、流血フェラシーンはわたしのトラウマとなっています(笑)
依存度が高く大きな闇を抱えている正和
そんな正和に執着された“まち”
ふたりに幸せなラストが訪れるのか?
紹介したいと思います
目次
作品紹介
「白い朝に 下」のここが面白い
上巻で歪んでいた男が・・・下巻では哀れな男になる面白さ
傍若無人で快楽主義者である正和
恋人の“まち“がいても、平気で別の男と寝るし、体中に掘られた刺青は、彼の持つ闇の深さを感じる
恋人のまちに「俺、まちくんに嘘をついたことはないよ」と、まるでまちのことだけ特別だと思わせるセリフを吐いたかと思うと、嫌がるまちを無理やり犯そうと暴力を振るう
痛みや苦しみが自分みたいな人間をを求めてくれていると変わる不思議・・・
自分に自信がなかったまちは、正和のやさしさと暴力に支配されていきます
上巻から、とにかく正和がむちゃくちゃ病んでて、そんな正和に惚れられちゃったまちが悲劇のヒロインのように見えていたのですが、下巻でその流れが大きく変化します
なんと・・・
上巻で破天荒な弟のことを心配し、素敵な笑顔を見せていた譲が、一番、くるっていました!!!
今まで、正和が支配する側。まちが支配される側って目線で読んでいたのですが・・・実は正和も支配される側だったんです!!!
帯にある「おしっこを浴びる」とは?
コミックの帯にある「兄のおしっこを浴びる」というキャッチに、「え?」と興味をそそられた方もたくさんいると思います
ここのネタバレを話すと・・・
兄の譲と弟の正和は、幼いときに親の再婚で義兄弟となりました
頭がいい譲のことを、幼い正和は信頼し慕っていたのですが、ある夜、兄が自分向かって放尿しているのに気づいて起きるんです
正和は義理の母親に、兄におしっこをかけられた!と訴えますが、母親は信じません
ひとりでしくしくベッドの上で膝を抱えて泣く正和
譲は、そんな正和をホームビデオに映しながら、恍惚とした表情で楽しんでいるんです
正和のことがかわいくてかわいくて、泣き顔が見たいと言う譲
まだ幼い正和に性的ないたずらをし、すべて、正和が悪いからだよ。と正和の自尊心を傷つけ、逃げ場所をなくし囲い込んでいきます
正和を汚すことで自分の支配下に置いた譲
そんな狂った兄の譲が、正和のことが好きだと言うまちのことを放っておくわけがありません!
まちに、今までどんな風に自分の前で正和が醜態をさらしてきたのか?
そのデータをまちに見せるのです
譲としては、そのデータを見せることで、まちの中の正和への愛が消えるものだと思ってたんだけど・・・
幼少の頃から譲のおもちゃ扱いを受けていた正和の姿に、まちは大激怒して!譲と戦います!!!
譲は狡猾でずるいサディストなので、最後までハラハラしながら楽しむことができました
小冊子付を買うか?通常版を買うか?
小冊子付と通常版の2種類が発売されています
どちらを買おうか迷っている方も多いと思うので、小冊子の内容をちらっと紹介します
小冊子に収録されているのはこちら!
既刊コミックである「こぼれる。」「恋するあさはか」「ロマンティック上等」「あいとまこと」「みっともない恋」の書店用ペーパー特典。
ショートマンガ「ひとりぼっちの舞踏会」(2015年)
ショートマンガ「めざめた朝」(2015年)
ショートマンガ「そういうこと」(2017年)
ショートマンガ「君は知らない」(2016年)
海ホタルの感想まとめ
ふとコミックのカバーを外したら・・・カバー裏に兄譲と正和のツーショットが!!!
すごくお得な気分になりました
人間の歪んだ欲望がセリフと表情で楽しめる作品です
森世先生ならではの迫ってくるハラハラさが楽しめます
下巻を読んでから、上巻を読むと、あれだけひどい男だと思っていた正和が、不憫な子に見えて心が痛かったです
「白い朝」というタイトル回収もみごとでした
つらいことの方が多かったけど、ふたりで新しい朝を迎えられてほんとうによかった!
正和みたいな見た目がチャラくて精神面が不安定な人間よりも、爽やかな笑顔で社会的地位があるサディストの方が何倍も怖いって、よーーーくわかりました・・・