木下けい子先生の「17」が最終巻を迎えました!!
わたしねー・・・2巻の「17 教師」がすごい好きなんですよ!!
でも・・・卒業しちゃった・・・・涙・・・・ハピエンだけど寂しい・・・
いや・・・このラストからのふたりがもっと見たかったなぁ・・・って気もする
強い強い思いで思われるって・・・ほんと素敵・・・そういう経験がないからこそあこがれてしまうわ・・・
では紹介にいってみたいと思います
目次
作品紹介
有岡敬広。17歳。高校三年生。
初めて本気で好きになった人をむりやり抱いた。
後悔して、反省して、諦めようとして、
それでも諦めることはできなかった。三島 真。26歳。高校教師。
親友への片思いの苦しさを有岡に重ねて見てしまい、
ひどいことをした有岡を拒絶しきれなくなっていく。大人だから、子供だから、教師だから、生徒だから、
言い訳がひとつずつ、消えていき…17シリーズ、完結!!
「 17 初恋」のここが面白い
諦めずがんばっても・・・がんばっても・・・それでもあきらめなければならない時がくる
1巻で自分の熱情を抑えきれず先生を無理やり犯してしまった有岡
ロマンチックに言えば「好きが抑えきれなかった」なんだけど・・・
暴力は暴力なんです
自分のしたことをひたすら反省する2巻の有岡
先生自身が「なかったことにしよう」といっても、「自分は取り返しもつかないことをした。それをなかったことにできない」といい・・・
先生から「僕は君を決して好きになったりしない」と拒絶されても「こんな気持ち・・・どうしたら忘れられるんですか?」とあきらめない
そして、3巻では・・・
先生が「SEXしたら僕を嫌いになってくれますか?」とわざと嫌われることを言うんです
先生は、先生なりに、報われない思いにとらわれている有岡君の目を覚ましたい
でも!!
有岡君、泣きながら「先生を嫌いになったりできません!」っていうんだよ!!!
でもでも!!先生にそこまでのことを言わせてしまったことを反省した有岡君は・・・
ついに、あきらめられない気持ちを抱えたまま、先生から離れることを決意しちゃうんです
つらい!!つらすぎる!!
自分の思いを押し付けるだけでなく、相手のことを想うからこそ身を引く・・・
それができる人が「大人」な気がする
子どもだった有岡君が、こうして大人に成長していくってことなんでしょうね・・・
先生もつらかった?
有岡先生は高校時代から親友に片思いをしていて・・・
自分の姿と有岡君の姿を重ねてしまうわけです
でも、冷静な先生は、自分の恋がはじめから叶わないものだとあきらめているのに
有岡君のまっすぐさが「子供」っぽく見えてしまう
でも・・・最初からあきらめている先生と、一途に自分の気持ちをぶつける有岡君のどちらが本当に子供っぽいかというと・・・
先生の中で感情が少しづつ動き出すんですよね・・・
でも、動き出した感情に先生は蓋をします
さえない風貌のとりえもない自分が九つもしたの未来ある男の子にふさわしくないと思うんですね
先生にとことん突き放されて、有岡君が「地球がひっくりかえっても先生はおれのことを好きにならない」って思う有岡くんもつらいけど・・・
有岡君の熱にほだされそうになりながらも、想いを受け入れまいとふんばる先生もつらい・・・
ここがちょっと残念でした
最後がねー・・・ちょっと駆け足で終わっているのが残念でしたね
ここまで盛り上げといて!!
有岡君が卒業したことで「生徒」と「先生」じゃなくなったことで、先生が有岡君を追いかけちゃう展開がくるんですけど・・・
あれだけ拒絶していた先生が、まさかほだされているとは思わない有岡君
先生・・・
ちゃんと、気持ち、伝えてやれよーって思った!!
なんか、くっつくところは「雰囲気」で「言わなくてもわかるでしょ?」って感じで、なあなあなんですよねー
あれだけ拒否したから、今更、「僕も好きです」とは言えなかったのかなー・・・
いや・・・先生の素直になれない性格ゆえか?
先生からの「好き」がきけないまま終わったのが、やっぱり残念だったなー・・・
海ホタルの感想
描きおろしは、社会人になった有岡くんが先生もところにやってくる話
九つの年の差を気にしている先生だけど、「おじいちゃんになっても一緒にいたい」という有岡君にキュンってする
九つ上でも、先生のことを「かわいい!」って思っている有岡君が最高です
自己完結型で、10年もの片思いを胸に秘めて、「一人のほうがいい」と思っていた先生が幸せになれてよかったなって思います
有岡君も、始まりが「好きの暴走」からの「暴力」で、ずっとつらかったけれど、あきらめず、ずっとがんばって、それが報われてよかったなって思います
とても、読み答えのある作品でした
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