これ、すごくインパクトのある表紙でしょ
痴漢もの?エロ重視BL?とちょっと遠巻きに見ていたんですけど
第一話がまるッと試し読み出来るんですよ・・・
んじゃ、読んでみよう!と、読んでみたら・・・・
「なに?これ?むっちゃ面白いやん・・・」
性を憎む母親の支配下にいる少年と訳あり痴漢男とのBLです
途中、グッと心つかまれること間違いなし!
痴漢BLが地雷じゃないならばぜひ読んでほしい一冊です
目次
作品紹介
性に対して親から抑圧され続けてきた水葵は、通学中の電車内、いつも同じ時間、同じ車両で、見知らぬ男に体を触られていた。逃げることは出来たのに、その行為を受け入れてしまう水葵。ある時、水葵はその男――忍を見つけ出し、取引を持ちかける。 「…教えてください。電車でした、それ以上のこと」 マゾヒスティックな水葵の“命令”に、淡々と応えていく忍。しかし、背徳に耽り、欲望に溺れる日々の中、無感情だった忍にも、次第に変化が訪れ始め……。 闇を抱える男×抑圧に苦しむ少年の、生々しくも美しい、インモラリティ・ボーイズラブ。
「メトロ」のここが面白い
母親からの呪縛。そこを逃げ出し成長してく主人公の姿がよかった!
父親が不倫して出て行ったことで性的なことを憎むようになった母親
そんな母親はこの世にある性に関するものをすべて「汚いもの」として排除しようとする
母親の束縛と監視に息が詰まりそうな日々の中、電車の中で痴漢に合った主人公の水葵
次から、別の電車に乗って逃げることもできたのに、水葵はそれをしない
母親から排除さえた性への好奇心
この先にある快楽への期待
同時に女手ひとつで自分を育ててくれている母親を裏切れない気持ちがあり
これ以上踏み込んではいけないという抑制心
小さな背中をまるめて震える水葵の姿から、揺れうごく彼の迷いがよく伝わる描写にドキドキします
でも・・・
電車の中で痴漢男を見つけて、思わず自分からその腕をつかんでしまうんですね・・・
そして、自分から彼に「この先を知りたい」とお願いしてしまうのです
とにかく、母親から性的なことを徹底的に排除されてきた水葵が
性的な快楽を知っていく流れがすごくドキドキするんです
「いけないこと」と思いながらも、痴漢男の元へ行くことをやめられない
母親をだますことへの罪悪感を感じているんですけど
決定的な一線を越えた翌日、鏡の中にはふっきれた顔をした水葵がいる
これ、母親が作った殻を破った瞬間なんですよねー・・・
水葵の揺れ動く心。母親の呪縛から解放され、一回り大きくなる姿を楽しんでほしいと思います
エロ描写がこんな感じ!ステップアップしていく展開がよかった!
最初の痴漢行為の段階で、すでにチクビ開発済み!って!!
いやいや・・・電車の中で、どれほどのことをしたらそこまで開発できるの?(笑)
だから、初めて、ベッドの中で肌を合わすシーンは、なんと、チクビだけで水葵は何度もイっちゃうんです!!
こりゃ、やべえな・・・
ってか、感じすぎ!!!!
チクビだけでこんだけ感じてたら、本番どうなるの?期待が膨らむ第一話!
風呂場でのカンチョーシーンあり
あーーー・・・これ、痛いわ・・・ってかつらいわ・・・そりゃ、ガクガクになるわ・・・
性的なことを母親に排除された子が、ひとつずつ、エロいことを知っていく流れがすごくよかったし
エロ中と普段の水葵のギャップがすごい見ごたえがあるエロでした!!
海ホタルの感想
ちなみにですが・・・
この痴漢男にも実は・・・って事情があり
一番、胸にグッと来たのは、この痴漢男の独白シーンです
ラストは、一言でいうと、「依存愛」って感じ?
読む人によってはハピエンだと言えるし、病み部分を残している部分を悲しいと感じる人もいるかもしれません
個人的には、水葵が母親からの呪縛から解放されて、どんどん明るくなって、外の世界を楽しんでいることがよくわかるってところに明るい未来を期待できると思いました
水葵も痴漢男にも幸せな未来が待っていいな・・・って素直に思えた
ご興味を持たれた方は、ぜひ、第一話をまるっと試し読みしていただきたいと思います
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