こんにちは!海ホタルです
本郷地下先生は「メトロ」がすごく好きで!
この作品、問題を抱える者同士の共依存性がドラマチックに描かれていてすごく面白かったんですよね!
なので、新作の「シティ・ライツ・バースデイ」は、オメガバースと聞いて、期待大で読みました!
想像通り・・・あるある展開とは言えない内容で、最後の作者様のあとがきを見て、「ああ・・・なるほど・・・先生はオメガバースの世界をそういう視点で見ているんだな」と深く納得しました
なかなかせつない展開となっています
紹介したいと思います
目次
作品紹介
あるホワイトクリスマスに、β(ベータ)の東馬は、Ω(オメガ)のまほろと出会う。
怪我をしたまほろを手当したお礼にと、セックスの手ほどきを受ける東馬。
風俗に勤めるまほろは、お金を貯めながら、幼少期に出会った〝運命のα〟を捜しているという。まほろに惹かれてしまった東馬は、せめて役に立ちたいと「運命のαを一緒に探します」と提案。
受け入れてもらったものの、二人で過ごすうち、まほろへの想いは膨らみ続けていった。そしてまほろも、運命を求めながら、東馬へ名前のつけられない感情を持ちはじめ……。
「あなたは、ちゃんと運命の人と幸せになってください」
確かな〝運命〟を前に、ひたむきに生きる二人と一人の、切なくも優しい恋の物語。
「シティ・ライツ・バースデイ」のここが面白い
あらすじはこんな感じ
オメガ風俗で働くまほろ
彼は、5歳の時に、たまたま公園で会った男の子に不思議な感覚を覚えたことがある
まだ幼かったまほろは、自分の中に湧き上がった感覚が一体何なのかわからずにいたが、後々「運命の番」という言葉を知り、あの子が、自分の運命の番だと確信する
だけど、相手はどこの誰だかわからない
5歳の時・・・一度だけ会った自分の「運命の番」を探しはじめるまほろ
「人探し」には、お金が必要とオメガ風俗で働いているのですが、彼は、この仕事は天職とばかりにとっても明るい!
そんなまほろとベータの東馬がたまたま出会います
おだやかでやさしい東馬が童貞だと知ったまほろは、ちゃっちゃと東馬の童貞を奪ってしまう
はじめての経験にドキドキする東馬だけど・・・
快楽に負けて、その後も、まほろが働く風俗店に足しげく通うようになる
そして、2人の仲は、少しづつ打ち解けていくのですが、足しげく通う中で、東馬は、まほろが、一度だけ会った「運命に番」を探していると知るのです
実は、東馬には双子の兄がいて・・・
その兄がアルファ
学生時代、東谷が「いいな・・・」と思っていたオメガの女の子は、東馬の兄に会って、その場で「運命の番」だと強烈に惹かれあいました
「運命の番」が出会った瞬間を見た東馬は、好きな女の子に失恋すると同時に、「運命の番」が持つ惹かれ合うパワーのようなものを目のあたりにしたわけです
「運命の番」の結びつきの力を知っているがゆえに、東馬は、まほろの「運命の人」探しに協力をしてくれるのですが・・・
違和感?せつなさ?いろいろ複雑な気持ちに・・・
まほろは、お金が必要だからとオメガ風俗で働いているのですが、そこに、悲壮感はありません
セーラー服やチャイナ服などのイメクラをするのもすごく楽しそう!
そのせいで、まほろは性に対して奔放なイメージがあるキャラに見える
だけど、真剣に、自分の「運命の番」に会いたいと思っていて、東谷が新しい情報を持ってくるとすごくうれしそうな顔をするんです
自分の「運命の番」のことを考えている時も、すごく会いたいって顔をしてるし・・・
でも、情報を探してきてくれた東馬へのお礼はエッチなんですねー・・・
だから・・・はて・・・この子は、ロマンチストなの?ビッチなの?と、ちょっと迷子になってしまいました!
そう言う意味では、ちょっとすっきりしない感じもあるんですが
でも、これが「オメガバース」って設定の上で繰り広げられていると考えると・・・
オメガであるまほろがてっとり早く大金を手に入れる方法は風俗しかなかっただろうし・・・
あっけらかんとした性格から、風俗ってお仕事を前向きにがんばっているとも思える
だから、東馬のことも積極的にエロに誘っちゃうのかもなーって気も・・・
なんというか・・・
「俺と友達になって」と言いながら東馬にキスするかー?キスするかー?とツッコむ自分もいつつ
でも、同時に、真面目な東馬が、奔放なまほろのことが好きになっていくのも納得ができて
でもでも、東馬がまほろへの気持ちをグッと抑え込んで、まほろを「運命の番」に会わせてあげたいとがんばっちゃう姿が見てて切なかった・・・
こう・・・読んでて、すごくいろんな感情が沸き上がってきた気がします(笑)
泣きポイントでは私も泣いた・・・
口コミを見ていると、時々、「泣きました」って文字があるのですが・・・
はい・・・わたしも、その泣きポイントで、まんまと泣かされました・・・(笑)
前述に書いたように、どこか、すっきりしない感じもあるのですが
ベータが「運命の番」がいるオメガに恋をする切なさや
「運命の番」だからといって、漫画的展開で都合よくハッピーエンドになるわけじゃないって現実がちゃんと描かれていました
作者様が最後のあとがきで、「オメガバースの世界で生きるのは悲しみがつきまとう・・・」といった感じの一文があるのですが、どの属性に生まれても、なにかしらのつらさを背負うことになるんですよね・・・
確かに・・・最近は、すっかりそういう感情を忘れがちになっていましたが、オメガバ―スとは、そういう切ない世界観があったわ
思い出させてくれてありがとう~!
海ホタルの感想まとめ
まほろがオメガ風俗で働いているので、そこそこエロターンはありますが、たぶん、エロ目的で読むBLではないです
でも、まほろが、東馬と何度も体を重ねて、どんどん気持ちが入ってきたことによって、気持ちよさが倍増していくのはよかったです
最後は、まじめでやさしいベータの東馬が幸せになった笑顔が見れます
一味違うオメガバースを読みたいときにおすすめしたいBLコミックです
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