華藤えれな先生の作品って何冊か持っているんですけど
けっこう受けが不憫扱いの作品が多い気がします
だけどどんなにつらいことがあっても心がきれいなままで・・・健気だったり一途だったりして・・・すごい私好みの作品が多いんですよ
で、こちらの「人魚姫の真珠」は未読だったんですけど
今回、繊細でいて美麗な絵が魅力である北沢きょう先生がコミカライズしまして~
もう!それは期待しかないでしょ!?って読ませてもらいました
いやー・・・・もうね!!すっごい、不憫受け!
なのに、自己犠牲愛(っていうか、誰かに愛されたいって気持ちが強い?)がすごい!
そこからの、ハピエンのラストがほんとすばらしかった!!!
不憫受けが幸せになるお話が大好きな方におすすめしたい作品です
では!いってみましょう!!
作品紹介
アイルランド沖の小さな島で育ち、海を自由に泳ぎ天候を予知する人魚の末裔・水凪(みなぎ)。その力ゆえに島民から疎まれてきた。唯一優しくしてくれたのは、島に来たばかりの若き侯爵・リアムだ。密かに想いを寄せるが、ある夜、遭難して瀕死となったリアムを人魚の力で救う。「きみは俺が探していた伝説の人魚だ」目覚めたリアムに求愛されるけれど、水凪はどうしても自分の正体を告げられず!?
「人魚姫の真珠」のココが面白い!
コミカライズBLにありがちなことなんですけど・・・
文字が多いです!!!(コミックの方も!私の記事も!!!)
設定を説明するだけで文字が多くなるからしゃーない!!(笑)
まず設定はこんな感じ!
アイルランド沖の小さな島ではブルーパールという大変希少価値のある真珠が取れるんですけど
希少な宝石なので、養殖も行われているんですね
その島の持ち主である侯爵夫婦が島の近くで海難事故に合って、船ごと海の底に沈んでしまう
そして、息子であるリアムが侯爵の称号を受け継ぎ、島へと視察にくるのです
ところが!
この島では、島ぐるみで真珠関連事業の不正を行っていて、リアムの存在が大変邪魔なわけです
さらにさらに!
この島には、不思議な人魚伝説があり、人魚の血を受け継いだ不思議な力を持つ「神子(←人の形をした人魚)」がいる
イリス家に生まれる「神子」はひとり
「神子」は決して島から出てはならない
なのに、昔いた「神子」であるローズは、島の外の人間である日本人男と恋に落ちて、島から出て行ってしまった
男に捨てられ、島に戻ってきたローズは男の子を連れていたんだけど
ローズは島を見捨てた「神子」となじられ、娼婦のような生活をしなければ生きることができなかったのです
そして・・・
ローズの「神子」の力は、息子である「水凪(みなぎ)」が受け継いだのです
はい!この水凪がこのお話の受けちゃんです!!
ローズの死後・・・
本家であるイリス家は、水凪を引き取ることはなく
水凪は、村長に言いくるめられて男娼のような仕事をして、食べるものを分け与えてもらう生活をしているのです
不憫・・・不憫すぎる・・・・涙
なんていうかねー・・・この、受けの水凪がねー、ちょっとアホな子なんですよ
お人よしというか・・・心がきれいすぎて、人を疑うことを知らないというか・・・・
えっと・・・人魚だから?人魚だから、こんなに心がきれいなの???
リアムからもらった大金を、簡単に友達に取られちゃっているしさ!(水凪は、とられたことにも気づいていないという・・・)
でもね・・・・
人魚である水凪は、二十歳までに本当の愛を手に入れなければ、海の泡になって消えてしまう運命なんです
だからね・・・
従兄弟であるエメットに騙されても
村長に男娼のような仕事をさせられても(←村長はマジでサイテーだった!)
母親にも実は愛されていなかったってことを知っても(←母親も胸糞悪いレベルでサイテーだった!)
「どうせ、自分は二十歳になったらいなくなる存在だから・・・」とどこまでも自己犠牲に耐えるのです
きっとね・・・
水凪は、母親にさえも愛されていなかったから、誰かに必要とされ、愛されたいって気持ちが強いんですよね
「役に立っている」と言われると、うれしくなっちゃうんですよ
でも、それは、利用されているだけだから、満たされるわけじゃなくて・・・
心がいつも寂しい子なんですよね・・・・
いや・・・・こうして書くと、本気で不憫・・・本気でかわいそうな子だって思うわ~・・・・
そんな水凪が、侯爵であるリアムと恋に落ち、様々な誤解を経て、最後は無事結ばれるというほんとうドラマチックなBLとなっています
クリック!
心の声に素直に従ったリアムと水凪のエロシーンがよかった
侯爵であるリアムもむっちゃ紳士でかっこいいんですよ!!
真面目で不正などは許さないってタイプの男性なのです
だから、水凪が男娼をしていたってことで、水凪を汚らわしい存在だと思っている
思っているのに・・・・
水凪が他の男と一緒にいると、心がざわついてしまうわけです
水凪を目の前にすると、生まれる自分の感情にすごくとまどっているリアムの混乱ぶりがよかったし
心の声に従って、水凪を抱いちゃうシーンもすごくよかったですね
ここ!真実が知りたくて、水凪をちょっと乱暴に扱っちゃうんですよ~!
事後、反省~!(笑)
ここらへんは、小説で読んだら、リアムの抑えられない心情部分がもっと詳しく書かれているのかもしれないなって思いました~!!
海ホタルのまとめ
小説のコミカライズということで
すごくきれいにまとまっています
ひとつ、ひっかかったのは
「エメット!謝れや~!!!」って思ったこと!!!
ここ・・・小説の方はどうなっているんだろう?
エメットと和解シーンあるのかな?
作品自体は、本当に海の中のシーンがとてもきれいで、思いを通じ合わせて星空の下の海で抱き合うふたりのシーンには本当、胸にグッときました
最後には、華藤えれな先生の「描きおろし番外編」4Pがあります
大事なことで一応書いておきますが、華藤えれな先生の「描きおろし番外編」には、エロシーンはありません
北沢きょう先生の描いた「描きおろし」3Pは、エロシーン有りです
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